- 作者: エリザベス・ダン,マイケル・ノートン,古川奈々子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2014/02/22
- メディア: Kindle版
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「たった5ドルの使い方」で幸福は変わる
「ある程度以上のお金を持っていても、幸福にならない」――多くの研究がそう結論付けている。 しかし、「使いかた」を変えたら?
NHK“幸福学"白熱教室やTEDで話題となったハーバード大ビジネススクールのマーケティング専門家マイケル・ノートン博士とカナダ・ブリティッシュコロンビア大学の心理学者エリザベス・ダン博士が解き明かす「幸せをお金で買う」新しい方法。著者のエリザベス・ダン博士はNHK「幸福学白熱教室」に出演するなど、幸福をテーマにした研究で注目されている。マイケル・ノートン博士はTEDに出演。150万ビューワー数を獲得した注目される若手研究者の一人。
Kindleが半額セールやってて、なんか面白そうな本ないかなーと思ってだらだらページめくりしてるときに見つけた本。その時は500円台でした。
要はお金のつかいかたの本です。何にどのようにお金を使ったほうが満足感・幸福感が得られるのかという。本の最初で正解をすべて掲示してしまい、本の残りはその説明・裏付け・実践方法が書かれてます。
んでその「5つの授業」ですが以下の通り。
- 経験を買う
- ご褒美にする
- 時間を買う
- 先に支払って、あとで消費する
- 他人に投資する
2,3,4は多少の説明がいるので飛ばしますね。1と5の話をします。
1と5は見てすぐわかりますよね。幸福になりたかったら、モノよりもコト、自分よりも他人に金を使え、とこの本ではいうのです。これらは科学的調査の結果であり、端的に事実だというわけです。
でもこれらは明らかに直感に反します。あらためて言うまでもなく、ぼくらは自分のためにお金を使います。そして、遊んで使っちゃうより何か残るものを買ったほうがいい、と思ってる。
おかしな話です。この食い違いはなぜ起こるんでしょうね。ぼくの興味はそこに向けられています(幸福度の上がるお金の使い方はもちろん別途実践しますが)。
5について。多くの動物は利他的です。身を挺して仲間を守ったりする。そのほうが遺伝子がどうとかでよく説明されてますが。他人のためにお金を使ったほうが幸福になれる。これも、動物としての人間の本能がそう感じさせているんでしょうか?
どうですかね? ぼくは怪しいんじゃないかと思ってます。ほんとは本能は「自分のため」で、「人のため」に何かをして満足を得るってのは、なにか道徳的・宗教的な教育の成果、だったりするんじゃないでしょうか。だって、「人のため」が本能だったらわざわざ道徳・宗教で利他を説かなくてもいいのでは? やっぱりニーチェの言うことがあってるんでは? 他の動物がそうだからといって人間もそうとは限らないのでは?
とか考えるんだけど実際はわかんないですねー。それが本能に沿っているからキモチイイのか、調教の成果として目覚めた結果キモチイイのか、ぼくにはわかりません。ですがまぁ、そっちがわに現にキモチイイという事実があるのは確かっぽいので、これはこれで別に考えるとして、授業の内容を頭に容れてそのようにしてみようとは思います。