すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

よつばと!

「ヨコハマ買い出し紀行」の一般的な評価は“ほんわか” “まったり” “なごみ系”なんてのが多いんだけど、ちょっと待てや!と言いたい。確かにそれはある、あるけど、こんなダークな漫画ないよなー、とうちは思った。ただもう黄昏れてゆくだけの世界を静かに見つめる作者のクールな視線、ある種の諦観を見て、背筋にゾクっとするものを感じた。「なるたる」が裏なら「ヨコ出し」は表、描かれようとしているものは同じだ。

「よつばと!」にも、実は同じニオイを感じている。いい、んだけど、なんか。「あずまんが大王」では、みーんな変だった。変な子たちの変な世界。でも「よつばと!」では、変なのは“よつば”だけだ。“とーちゃん”はじめ周囲の人はみな、優しい人たち。その優しい人たちだけの世界の中で、よつばはなんとか生きていける。ほんの少しの異分子、いや「普通の人」が侵入しただけで、この優しい世界は崩壊してしまうだろう。危うい状況の内に、「よつばと!」は成立させられているのだ。よつばの出生も何かありそうだしね。

とは言え、イイんだ、「よつばと!」は。ほかの何にも似ていないオリジナルだ。あずまきよひこはすごい。あっさり描いてるように見えて異様に計算されているところもすごい。3巻が出ました、ただいま絶賛お薦め中。

んー、もっと素直に読め、ですかね?