すべての夢のたび。

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実は「交通事故に冷静に対処できる人間」を作るプログラムだった?

 神奈川県は、株式会社カプコンから発売中の「グランド・セフト・オート III」を、県青少年保護育成条例に基づく「有害図書類」に指定することを決定した。
 「グランド・セフト・オート III」は、米Rockstar Gamesが開発し、カプコンから2003年9月に発売されたバイオレンスアクション。プレーヤーは、マフィア組織の幹部の運転手兼用心棒として、ターゲットの暗殺や銀行強盗、要人の送迎、盗難車両の塗装など、表社会の法に囚われない犯罪任務に携わっていくことになる。過激なバイオレンス表現に注目が集まるが、自由度の高いゲームデザインなども魅力的で、全世界にファンの多い作品。


ふむ。グランド・セフト・オート(以下GTA)を「有害かもしれない」と考える神経は、それほどどうかしてるわけでもあるまい。というより、至極まっとうだろうと思う。当のカプコンでさえ、胸を張って「GTAは良いゲームだ!」とは言えないでしょう。条例によって有害指定されてしまった点と、今後どんなゲームに指定が適用されていくかが問題かな。

これを見て思い出したのが下の記事。元記事は消えちゃってるのでGoogleキャッシュで。キャッシュも消えるかもと思うので、長めに引用しますよ。文中の強調箇所はわたしがやったものです。ほんとは映像あり。

米軍訓練プログラムがはらむ危険性

 アメリカ軍は、イラクなどで軍事作戦の効率化を図るため、戦場を知らない兵士にも条件反射で戦闘を行えるよう訓練プログラムを導入しています。バーチャル感覚のこうした訓練が、「戦争のゲーム化」をさらに加速させるとの指摘も出ています。(中略)
 一心不乱に銃を乱射する兵士。一見、ゲームを楽しんでいるだけのようにも見えますが、これはアメリカ軍が実際に行っている訓練です。イラクに送られる兵士たちが、武装勢力の襲撃に適応できるよう開発されました。(中略)
 「ピストルやライフルといった戦闘における外面は、ここ数十年でそれほど変わっていません。しかし、内面は大きく変わりました。戦争を話す時、素人は目に見えるものばかりを問題にしますが、プロは兵士の内面を問題にします。訓練は人殺しを条件反射で行える内面をつくりあげるものなのです。平均的な人間は、初めて人を殺すと吐き気をもよおしたり、精神的な障害を患います。しかし、ほとんどの人はだんだんと慣れていきます。ですから、兵士たちが戦争に行く前から、訓練によって100回、1000回と殺しの経験を積めば、実際に人を撃った時にショックを受けずに済むのです。彼らは人殺しに対する罪悪感が完全になくなってしまっているのです」(戦争心理学を研究するデービッド・グロスマン氏)
 グロスマン氏によれば、初めて戦争に参加した兵士が敵に向けて躊躇なく発砲できる割合は、第二次世界大戦当時わずか15%だったのがこうした訓練が導入された現在では95%以上に増加しました。また、イラク戦争では戦争経験のない新人兵士たちが、4倍に当たる200名のイラク人兵に囲まれた際に、1人も命を失うことなく相手側兵士を全滅させたという記録もあると言うのです。こうした結果をもたらしたものこそがゲームによる訓練なのです。


これってつまり、ゲームが人に与える影響なんて「あるある。超あるよ〜!」って米軍は考えてる、ってことですよねぇ。ゲームによって現に持っている暴力性がさらに増すかどうかはともかく、冷静に暴力的な行為をやれる人間は作れる、ということかと思います。

つか、こういう訓練を受けた人たちが戦地から帰国したらどうなるかとか、ぜんぜん考えてなさそうなところがアメリカの真の凄さだなぁ。