- 作者: 西島大介
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/08/26
- メディア: コミック
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『凹村戦争』は持ってないですが、『世界の終わりの魔法使い』よりは、こっちのほうが好きでした。第一に、女の子の等身が高いから。第二に、おとぎ話臭がないから。いちおう「ベトナム戦争」が舞台なのですが、農民ないでたちの「姫」は、鋤やナイフでアメリカ軍部隊を狩りまくって全滅させ、従軍カメラマンの「僕」は、なぜだか彼女に見逃され生かされてます。
西島大介さんは、あとがきでティム・オブライエンの言葉を引き、「本当の戦争の話がありえないなら、馬鹿みたいな嘘の話をかけば、もしかしてまともな戦争の話になるかもしれない」というようなことを言われてます。でも『ディエンビエンフー』は、そこがいいんだけど、なんにもない気がする。まぁ、西島さんも最後に「“物語”も“本当”も、確かなものなどないのかもしれない」と書かれてますけど。
終わらせ方が、うまいです。え、これって……?って思う。小説じゃ書けない、マンガの力かな。