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「科学」を「宗教に類したもの」とみなす試み

以下、ウィキペディアの記事「宗教」より「宗教の構成諸要素の特性」というセクションを引用します。ただし、元の箇条書き形式に追記する形を取りたいので、通常の引用の書式ではなく、黒い文字列を引用部分(オリジナルの記述)、赤い文字列を追記部分(ぼくの考え)とさせていただきます。

「宗教」 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』
引用した版は 2009年1月19日 (月) 09:08 UTC




宗教の構成諸要素の特性

宗教は厳密に定義できるものではないが、一般的な傾向は存在する。傾向として、次の諸点が指摘できる。

  • 宗教組織としての傾向
    • 信仰の対象および内容を規定した教義がある。
      • 宇宙には「真の基本理論」が存在するということ。
      • それを見いだすことに努めること。
    • 教義や戒律にともに従う信仰のための信者団体である教団がある。
      • 科学者団体。学会。
    • 信仰の証として守るべき禁止事項である戒律がある。
      • ニセ科学批判のエントリによく出てくる「科学とはこれこれこういうものなので、これがないものは科学ではない」みたいなやつ。
      • いわゆる「科学的方法」をとること。
    • 暦の中で位置付けられた年中行事や人生の過程で行う通過儀礼などの儀式を行う。
      • 定期的な学会やそこでの発表。科学者として認められるまでの各段階のイベント。
    • その宗教の特徴となる象徴 シンボル を持つ。
      • 白衣。
  • 物事についての考え方
    • 神かそれに類する、自分がよく知らず意のままにならない存在や力についての説明。これは人格神と呼ばれるような、実在の人物や人間によく似た存在である場合や、自然の働きそのものである場合、運命・運・福・天罰など独特の抽象概念の場合もある。 こうした説明は、多くの場合「自然」が何であるかについての説明を含む。
      • 世界についての科学的説明そのもの。
    • 祈りや儀式・儀礼など、こうした存在や力に働きかけて、物事が自分の望むように進むようにするための手段についての説明。多くの宗教では、こうした存在や力に対する畏敬の念を説いている。人間よりも何らかの意味で優れている存在、場合によっては全知全能の存在として、許しや慈悲や恵みを請う、あるいは願う場合も少なくない。これは、科学において、自然や物理法則を利用して物事を自分の思うままに進展させる際に畏怖や祈りが必要とされない点と好対照をなす。
      • 科学技術。
      • ただし、手段を実行するに際しオリジナルの記述にあるような「畏怖や祈り」が不要な点では、確かに科学は一般的な宗教とは異なると考えられる。
      • 「この実験がうまくいきますように」という祈り。しかし何に対して祈っているのだろうか。(ブクマにてROYGBさんにヒントをいただきました)
    • 占い、神託など、こうした存在や力の動向を知るための手段についての説明。
      • 観測・観察。
    • 病、死、天災、収穫、天候、などが何であり、どのように訪れるかについての説明。
      • いわゆる科学的説明そのもの。
    • 集団や個人の生活の営み方。祝い事、祭り、儀式、祈り、禁忌、など。
      • 科学者の心得。科学者としての生活。
    • 命、死、死後の世界、などについての説明。
      • 科学が説明対象とするものの中に含まれる。(が、現状あまりうまくいっていない分野)
    • 善行、悪行に対して与えられる報いについての説明。
      • 科学は善悪の価値判断を行わない。この点は科学と宗教の大きな差異と考えられる。
      • ただし、善悪関係なく「為したことについて、結果がどうなるか」は科学の説明範囲。つまりある意味同じこと。
    • 時間の始まりと終わり、空や地上や海の起源や形状、星や太陽や月の実態、世界の起源や終末についての説明。
      • 科学の主目的。
    • 価値観と世界観(価値観とは人生や社会において何が大切であるか、何をしてはならないか、などを規定し、世界観とは、この世界はどのような成り立ちをしているかについて、のべた考え方を表すもの。)
      • 科学は価値観を提供しない。
      • 科学は「物理的世界観」を提供する。
  • 信仰対象
    • 自然物、過去の人物、先祖、人格神、因果などの象徴的存在などについての信仰
      • この世界そのもの。
  • 宗教体験
    • 修行や儀礼などを通した宗教体験・神秘体験
      • 実験による新たな事実の発見。およびその追試。

信仰内容には、通常、科学で検証の対象とならないような世界の秩序、人間の存在の意義などについての考え方が含まれている。なお、考え方や教義の中に含まれる思想的傾向を教団や信者団体が実践しているかどうかは、また別の問題である。
科学の進歩によって「世界の秩序、人間の存在の意義など」が今後検証対象に入ってくる可能性は充分あると考えられる。「なお、」以降については、その通り。