すべての夢のたび。

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アメリカ人の63%は「神を信じない大統領候補者は支持しない」

AFPBB News : ダーウィンの進化論、米国人で信じているのは40%


上の記事を見て、「脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ」P85で触れられていたアメリカでのとある調査結果(2007年)を思い出して、原文を探してみました。


The Pew Research Center : Voters Remain In Neutral As Presidential Campaign Moves Into High Gear

A candidate's religion continues to play a key role in shaping vote choice. Nearly four-in-ten (39%) say they would be more likely to vote for a candidate who is Christian. Moreover, 63% say they would be less inclined to support a presidential candidate who does not believe in God – the most negative trait tested. Still, while Americans value religious conviction in their political leaders, large numbers acknowledge they would be less likely to vote for a Muslim (46%) or Mormon (30%) candidate for president.

色付けはぼく、訳は適当です。

  • だいたい4割はキリスト教の候補に投票したいと思っている
  • 63%は神を信じない候補は支援する気になれないと思っている
  • 46%はイスラム教の候補には、30%はモルモン教の候補には、投票する気になれないと思っている


元の調査結果の記事を読むとわかるのですが、このアンケートは「どういう特徴を持っている人が大統領候補にふさわしいか?」について"More likely","Less likely"として好ましさを問うたもので、その「特徴」がいろいろ挙げられています。いわく、

「兵役経験者」「キリスト教徒」「長い間政府にいた政治家」「有名大学出身者」「企業の幹部職の経験者」「40代」「黒人」「女性」「身体障害者」「離婚歴あり」「ヒスパニック」「Has been a minister(訳せません助けて)」「喫煙者」「モルモン教徒」「抗うつ剤を服用している」「不倫をしたことがある」「70代」「大卒でない」「過去にドラッグを使ったことがある」「イスラム教徒」「同性愛者」「当選経験がない」「無神論者」

等々。"More likely"の上位3位は、この列挙順です。兵役経験があることやキリスト教徒であることは大統領候補として重要だ、とアメリカ人は考えている(それぞれ"More likely"が48%、39%)。

そして驚愕するのは、引用した文中にも"the most negative trait"とありますが、"Less likely"のトップが「無神論者」であることです。つまりですよ、黒人であることよりヒスパニックであることより、大学を出ていないことより、ドラッグをやっちゃったことより、そしてイスラム教徒であることよりも(!)、当選経験がないことよりも、「無神論者であること」は大統領候補にふさわしくない、とアメリカ人は考えているということです。無神論者が大統領になるよりはイスラム教徒がなったほうがマシだよ、と。

「アメリカ人が進化論を信じていないこと」よりも「実は日本人はアメリカ人についてよく知らないこと」のほうが、驚くべきポイントなんじゃないかと思ったりします。