すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

猫→秋葉日記

別居中の嫁から電話。猫が死にそうなので来いという。数日前に一度獣医に連れて行かれたのだけど、その時点よりもうだいぶ悪いらしい。そんなわけで旧自宅の鍵をごそごそ探し出して向かった。4年ぶりくらいか。

玄関のドアを開けるとすぐそこに猫がいた。立ち上がって逃げるそぶりを見せたけど動作も緩慢で、手で押し留めるとすぐまたへたり込んで動かなくなった。別居して1年後に顔を合わせた時にはもうぼくのことを忘れて逃げ回っていた猫なのだけど。目は開いている。顔を正面から覗き込むと視線は合うように見えるけど、猫ってほとんど黒目だし気のせいだろう。手を顔の前で振ってみても反応しないので実際見えていないのじゃないかと思う。音にも反応しない。前足を握ると肉球がなんだか冷たい。尻尾を触ると、かろうじて先っぽをちょっと振って動かしてみせる。

嫁がパートから戻ったので、タクシーで獣医に連れて行く。診察台の上に横たえる。もう自分で「伏せ」の体制に戻ることもできないようだ。あばらのあたりが呼吸で微かに上下している。それだけだ。彼女は栄養注射をしてほしいと獣医に言ったけれど、苦しみを長引かせるだけじゃないのか、それに注射のショックで死んでしまうかもしれない、と諭され、なにも治療はせずにまたタクシーで家に戻った。

死ぬのを待つというのもなんだし、その瞬間に立ち会うことにも興味はなかったので、猫に最後の別れをして旧自宅を出ることにした。前足で握手し、顔を覗き込み、頭をなでてやり、体をさすり、長い尻尾もさすってやる。聞こえてはいないだろうけど声を掛けた。嫁に、死んだら電話するように告げて家を出た。

それから秋葉に向かった。そんなものだ。21時頃到着、急いでとらのあなに向かった。しかし目的の「パーツのぱ (電撃コミックス EX 130-1)」はなかった。まぁアマゾン品切れだしなー。続いてメロンブックスに行ったけどこちらにもなし。パーツのぱ品切れ中のPOPがあった。ヨドバシの有隣堂に行ったけど、こちらにもなし。2人組の男が、週アスで連載してて最近単行本になったやつがあってさー、どこに置いてあるんだろう、とか会話していた。探されているようだ。しょうがないので「1Q84 BOOK 1」買って帰るかーと思ったらこっちも品切れだった。諦めて「僕が2ちゃんねるを捨てた理由 (扶桑社新書 54)」だけを買った。

時間が遅いのでもう岩盤浴には行けず、性懲りもなくひとり居酒屋で飲んでいると嫁から電話が入る。猫が、息をしていないように見える、と言う。明日起きたら出かける前に動物霊園に連絡するようにと言った。

言葉なしに意志を通じ合えること、種を超えて信頼しあえること。どちらもまるで奇跡のようなことだと思う。この猫に教えて貰ったことだ。猫についてはまたいつか書くかもしれない。