すべての夢のたび。

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おサルとアサヒ

京大で、2頭のチンパンジーを使った実験が行われたそうです。1頭のほうにジュースがあるのですが、もう1頭のほうにある道具を使わないと手元まで引き寄せることができません。その時に2頭はどのような行動を取るか?といったものです。

このニュースについて、読売・朝日・毎日・産経の各紙の書き方の違いが面白かったので、冒頭の一節だけをそれぞれ抜き出してみます。

 チンパンジーも相手の気持ちが理解できる? チンパンジーが、見返りがなくても仲間が要求すれば手助けをすることを、田中正之・京都大野生動物研究センター准教授と山本真也・東京大研究員らが初めて明らかにした。人間が、互いに助け合う現在の社会を作り上げる過程の解明につながりそうだ。米科学誌プロスワン(電子版)に発表する。

 手助けはするが、それは相手が要求した場合だけ――。チンパンジーは、人のように自発的に相手を助けることはまれであることを、京都大チームが実験で明らかにした。見返りがなくても人助けをする行動は、相手の要求に応えることから進化したのではないかとチームはみている。14日付米科学誌プロスワン電子版に発表する。

 チンパンジーは相手の要求行動に応じて道具を渡す「手助け」をすることが、京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の実験で分かった。研究グループの山本真也・日本学術振興会特別研究員(動物心理学)は「要求に基づく手助けは『ありがた迷惑』にならず効率的。人間の助け合いの出発点だった可能性がある」と見ており、14日の米科学誌プロスワン電子版で発表する。

 自分への見返りがなくても、他者からの要求に応じて手助けするチンパンジーの行動特性を、京都大学霊長類研究所などの研究チームが確認した。チンパンジーが互いに助け合って行動することはこれまで知られていたが、同チームは世界で初めて、実験を通じてそのメカニズムを実証的に解明。研究成果は14日付の米科学誌「プロスワン」(電子版)に発表された。


順番で言うと、産経が一番チンパンジー寄り、次が読売ですかね。毎日には先の2誌にある「見返りがなくても」という言葉がありません。驚くのは朝日。「手助けはするが要求された場合だけ」「人のように自発的に相手を助けることはまれ」って、お前はなんかお猿に含むところでもあるのかと……。それとも、まぁ人間様には叶わないよね、って言いたいんでしょうか? 産経と朝日がここでもなぜか対称的な書き方になっているのも面白いです。