すべての夢のたび。

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この世界が仮想現実ではないことの証明

わたしたちが住むこの世界は、SFによくあるようなバーチャル・リアリティ/シミュレーションの産物ではないのか? およそあらゆるものがまがい物であって、わたしたちの脳も、世界をシミュレートしているプログラムの中の単なる1プロセスに過ぎない、ということはないのだろうか?

いやー違うね、間違いなくこの世界は本物だよ、と証明する方法を考えました。


仮に、コンピュータで世界のシミュレーションが可能と判明したとします。もちろんそれは実行され、コンピュータの中に新たな世界が誕生することになるでしょう。

シミュレートされた世界はわたしたちの世界と基本的には同じです。シミュレートされた惑星にはシミュレートされた生物が暮らしています。人間のような高度に知的な生物がいれば、当然、そこにはコンピュータもあるでしょう。

シミュレートされた世界の中にあるコンピュータでも、もちろん更なる世界のシミュレーションが可能なわけです。そしてその世界にはまた人間的生物が暮らしていて、同じようにコンピュータもあり、世界のシミュレーションが可能なことでしょう。

理屈の上では、この入れ子はいくらでも繰り返していくことができます。すると、どうなるか? 入れ子の一番外側に本物の世界がたったひとつだけあり、一方、その内側にはシミュレートされた世界が多数、理論上無限に、存在するということになります。

たったひとつの本物に対し無限に存在するまがい物。であれば、もしその中から仮にランダムにひとつを選び出して、さてこの世界は一体どちらなのやら?と問うた場合、まずそれは間違いなくシミュレートされた世界である、ということになるでしょう。(というアイデアがなんかの本に書いてあった)


しかしこの世界は、そうではないのです。何故ならば、わたしたちは、よく電源コードに足を引っ掛けてコンセントから抜いてしまい、コンピュータの電源を落としてしまうからです。

もしそんなことが起きたらどうなるでしょうか? そのコンピュータの中で入れ子になって続いている全てのシミュレーションが全滅です。シミュレートされた世界Aの外側には、それを覆うようにコンピュータの列が延々と続いていますが、そのうちのどの電源コードに足を引っ掛けられても、世界Aは終わりです。入れ子は無限に続くのだから、確率的に言って間違いなくどこかでそれは起こり、シミュレーションは停止し、世界は消滅してしまう。そういうことになります。

けれどもこの世界は続いている。つまりそれは、ここはもう外側がない世界なので、電源コードに足を引っ掛ける人がいないからなのでした。以上。


ということで、もしコンピュータによって世界のシミュレーションが可能ならば、逆説的にこの世界はシミュレーションではなくて本物であることが証明される、というわけです。早くそんなシミュレーションができるようになるといいですね。