すべての夢のたび。

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赤の女王仮説が仮説でなくなる?

サイエンスあれこれ : 赤の女王仮説

進化論が好き、と言いますか、いまの進化論ってどこかおかしな部分があるように感じるのでそこにちょっかいを出すのが好きです。まぁちょっかい以上のことはできないのですが。

で、上のエントリがブクマされていたので、読んでみた。しかし、非常に面白いことが書かれてる気配だけは感じるのだけど、結局何を言いたいのか解らん……。何度か読んでるうちに少しだけ見えてきたので、解らないなりに書いてみようと思います。

まず「赤の女王仮説」とはなにか? 先のエントリの冒頭から引用してみよう、と思ったけど、もっと簡潔に書かれていたコトバンクの知恵蔵2010の解説から引用します。

生物の種は絶えず進化していなければ絶滅するという仮説。ルイス・キャロルの小説『鏡の国のアリス』に登場する赤の女王の、「同じ場所にとどまるためには、絶えず全力で走っていなければならない」という言葉にちなむもので、進化生物学者リー・ヴァン・ヴァーレンによる造語。現状を維持するためには、環境の変化に対応して進化しなければならないこと、例えば、食うもの(捕食者)は、もし食われるもの(被食者)がより素早く逃げる能力を獲得すれば、今まで通りに餌を取るためには、より速く走れるように進化しなければならないといったことを指す。


つまり、生物が環境に適応し切って、ハイおしまいもう進化しません、ということは起きないってことですね。自分が進化すれば、それは環境に影響を与えて環境が変化してしまう。それに合わせるためにさらに自分も進化するという、それは永遠に繰り返すプロセスであると。

しかしここでもう、ちょっと異議を唱えたくなってしまうのでした(笑)。上の文では「自分」と「環境」が相互に影響を与えてあっていくように書いてますが、実際はそんなシンプルな話じゃないと思うんですよね。ここでの「自分」ってなにかっていうとひとつの生物種のことだし、「環境」ってのはいわゆる自然環境以外に他の無数の生物種を含むわけです。自分が進化したことで環境が変化、っていうのは全体のごく一部を時間空間的に極端にクローズアップしたときだけ見えてくる、ある種の嘘、だと思うんです。だって他の生物種から見たらこっちこそが環境に過ぎないのだし、他の生物種にしたって、いつだってそれぞれが独自に進化してる真っ最中なわけで、こっちが進化してる間待っててくれてるわけでもないですからね。ある瞬間に仮想的な目標だった適応状態は、次の瞬間にはもう捻れてズレてしまっている。静的な環境に対し完全な適応状態(立派な羽とか長い首とか)に徐々に徐々に進化して近づいていく、ってより、生物・無生物含めた全体が時間軸上を進みつつ蠢いてカタチを変えていくイメージのほうが適当なんじゃないでしょうか。

さてすでに大幅に話がずれました…。もうちょっと話を消化してくるために、続きは明日に書くことにします。