すべての夢のたび。

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The nonentity youth

ITmedia News : 漫画・アニメの「非実在青少年」も対象に 東京都の青少年育成条例改正案


さて、東京都の「東京都青少年の健全な育成に関する条例」改正案です。現状は、都議会での与党62議席に対し野党65議席、しかし都議会最大野党の民主党内ですら意見がまとまっておらず、通過はほぼ確実な情勢だそうです。

なので、ぼくは既にあきらめております。この条例は施行されるものとして考えている。問題は、いったいどのレベルで運用されるのか、ですね。その気になればコミックマーケット(のかなりの部分)を潰せる内容です。普通の書店で売っているボーイズラブ含む成年向けマンガもNGになるものがかなりあるでしょう。それどころか、この条例は罰則なしとはいえ「青少年性的視覚描写物」(笑)の単純所持禁止までをも含んでいます。いやぁ、どうなるんでしょうねぇ。

でも考えてみればマンガ・アニメの国ニッポン、そこでノンエンティティ・ユース(英語で言うとかっこいい…)のポルノがリストリクトされるのは、外国から見れば「さすがはかの国だよな」くらいのことかも知れません。ガンダムを作ったと思ったら、今度は非実在青少年を規制してみせやがったぜ、みたいな。今回は失笑含みでしょうけど。


去来するのは、理不尽だなぁ、という思いです。最近のニュースでもわかるように、子供に対する一番の加害者は、親その人なわけです。実の親による虐待が一番多い。児童ポルノと呼ばれるものが子供への犯罪に結びついているというデータはないのです。

しかし、規制賛成派の人に言わせると「そんなの、影響あるに決まってるでしょ!」「もし何かあったらどうするの!」になってしまう。自分は、自分の子に、絶対に虐待はしない。だから、悪は外からやってくるものしかない、ということなのでしょう。他人の子のことは気にしないのです。まぁそりゃそうでしょうけど。

感情と論理が正面からやりあったら、感情が勝つのです。それは100%そう。だってこっちの話なんか端から聞かないんだもん。規制賛成派の根底にあるのは「オタクキモイ」なのでしょうね。理屈から来ているのではない「キモさ」を払拭するのは難しい。まぁお互い様かもしれません。ぼくもそういう人たちを気持ち悪いと思ってますしね。

心ある規制反対派の人たちは、あくまでも正当な手段によって、状況をひっくり返そうと頑張っています。ほんとうに頭が下がる。しかしぼくは、無理だと考えています。向こうは話を聞いてませんから。と言ってどうすればいいかも思い浮かばない。感情で動いてる相手と戦うには、こちらも同じように感情でぶつかるか(その場合、単に力比べになります)、あたまのわるいひとにもよくわかるように、これは貴方にとっても得はないのだよ、良くないことになるのだよ、と丁寧に説いてやらねばなりません。損得勘定には敏感ですからね、そういう人たちはw でも、なにぶん今回の件に関しては、もうそんな時間もありません。

というわけで、今までになかった事態です。多くの国ではポルノが規制されると性犯罪が増加する、というデータがあるのですが、さてここは不思議の国日本、どうなっていくのかはちょっと予想できません。あとは、不安7期待3くらいで、成り行きを見守るのみです。期待3は、圧力が掛かることによってもしかして何か状況が激変したりしないかな、と、そんなところです。たとえばこれによって、コンテンツ業界のいっせい東京離れが起こるとか、あるいはマンガが一気に大手流通を離れた電子出版に向かってしまうとかね。iPadも出ますしね!w