すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

過去へのタイムトラベルの"出来なそ"さ

先日「宇宙人に遭遇しても接触してはいけない」と警告を発した、宇宙研究の権威スティーブン・ホーキング博士だが、今度は「タイムトラベル(時間旅行)は実現可能」とまたもビックリ発言をして話題になっている。タイムトラベル関する発言は、科学者らの間で異端(いたん)とされており、発言すると変人扱いされるとして、博士は今まで(発言を)慎んで来たと胸のうちを明かしている。


おおっ、と思って読んだら、別に面白くもなんともなかったという。

「もし、光速に近い速度で飛行する宇宙船で、1日宇宙を航行したなら、地球上では1年の月日が過ぎている。光速で加速運動をする物体の周辺では、時間が遅くなるためだ」とホーキング博士。これはアインシュタインの特殊相対性理論を用いたもので、光速航行可能な宇宙船が開発されれば、タイムトラベルは実現可能だと説明している。ただし、過去に遡ることは「原因と結果の基本原則に反する」として不可能と指摘した。


相対性理論の初心者向け解説に出てくる内容を披露して「未来へのタイムトラベルは可能だ」と主張するホーキング博士。釣りなのか? それとも日本国外では相対性理論は一般ではないのだろうか(笑)。それよりも、博士が宇宙を語ってからすでに20年以上経過してるのにいまだにALSをやってるというほうが、ほとんど奇跡的な出来事なんじゃないかという気がする。

確かに、光速に近い速度で飛ぶ宇宙船ができれば、主観的には大した時間も経たないまま未来へ行けると思うけど、そんなの冷凍睡眠と変わらないのじゃないか。タイムトラベルというのは過去へ行けてこそ、なのではないか?

しかし、だらだら考えた結果、やっぱり過去へ行くのはいろいろ考えて無理だろうなー、と思った(ハルヒ全否定)。同一の物体が2ヶ所に同時に存在することは出来ない、というのが主な理由だ。これは、過去の自分に会ったらタイムパラドックスが起きるから、とかいうよくある話ではない。自分の肉体もタイムマシンも物質であり、大雑把には原子からできている。それが過去に戻るということは、その時代に同じ原子が2つ存在することになる(もちろん、自分の体を構成する原子の一部は、その時代には他の動物の体内にあったり土中や大気中に存在したりするはずだ)。これは単純にエネルギー保存則に反するだろう。

例えば、過去へのタイムトラベルが可能なら、お金の心配がいらなくなるのではないか。銀行口座に1万円あり、これをおろして財布に入れたとする。そしてタイムマシンで1分前に戻ると、口座にはおろされる前の1万円があるはずだ。これをおろして財布に入れ、さらに1分前に戻ると口座にはまだおろされてない1万円があるので……以下同様。好きなだけ繰り返してから現在に戻ってくればいいではないか。これで食糧問題もエネルギー問題も全部解決ではないのか。

とか考えていると、それは出来なそー、と思う。しかしこれは背理法である。出来たと仮定するとおかしなことになるから出来ないはずだ、とするあれだ。ホーキング博士の主張も結局は同様で、過去へのタイムトラベルが可能だと時間順序保護仮説に反するから不可能だ、とする背理法だ。でもなんとなく背理法的説明には騙された感がつきまとう。実際やってみたら、実はあっさり出来たりするのではないか。実は宇宙はタイムトラベルを使った場合には同一の物体が2ヶ所に存在することを許してたりするのではないか。過去に戻った瞬間に世界線が分岐して時間順序保護仮説における原因と結果の矛盾を吸収してしまうのではないか。などと思ったりするので、やっぱり直接的に、これこれこうだからできない、という説明を聞かせてもらいたい。もしくはタイムトラベラーがひょろっと現れたりしてくれるんでもいいけれど。