すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

KAGEROU YONDA

KAGEROU

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発売日、その翌日とどこにもなく、3日目に購入。そしてさっき読みました。

感想は、失礼ですが面白かった。もっと酷いかと思っていた(笑)。でも、楽しめましたよ。ただ大賞2,000万円の作品かと言われると考えてしまうし、単行本1,470円はどうなの?と聞かれると、まぁライトノベルの価格帯ならなぁ……と思います。

で、ライトノベル、そいつからオタク要素とか美少女との邂逅とかそういうの抜いて脱臭したのがこれかなぁと。なんていうか、そう児童文学っぽい? 小学校高学年か中学校の課題図書にいいんじゃないか、と思う。これを読んでみなさん命の大切さについて考えて感想文書いてきてください、みたいなふう。

ときどき、変わった表現だなぁ?と思うところもあったけど、難しい漢字は使われていないのでスラスラと読めてしまう。新しいアイデアはないけれど、ありがちなものをうまく組み合わせてけっこうそれなりに面白いストーリーになっていた(いや「ハンドルを回す」のだけはやられた!w)。

良かったと思ったのは、著者が自分なりに命というものについて考えていて、それがちゃんと本の中に現れているところ。作品中では何人かの視点から命について語られ、いろいろ考えた跡を伺わせる。ぼくはそういうものは評価する。ほう、と思いました。ただ、オチはいまひとつだったな。急にまとめに入りすぎるし先が読めてしまうし短い。ラストはもう少しぐっと踏ん張る必要があったんじゃないかと思う。あと例の訂正シール。あれ演出なんじゃん。そこまでがポプラ社の罠だった。

まぁそんな感想でした。思ったよりずっとよかった(マジ失礼)。でも買って読めとは言いにくい……。機会があれば?