すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

このブログを御覧の皆様に耳寄りなお知らせ

マサチューセッツ工科大学(MIT)の科学者たちによる新しい研究では、米国政府が原子力事故の際に人々が避難すること決める指標について、あまりにも保守的ではないかという考えを示している。

学術誌「環境と健康をめぐる知見」(Environmental Health Perspective) に発表されたベビン・エンゲルワード、ジャクリーン・ヤンチが行った研究によれば、複数のねずみに5週間にわたって自然放射線の400倍の放射線照射をしたが、DNAへの損傷は観察されなかった。

現在の米国で採用されている規制によれば、自然放射線の8倍のレベルの放射線が届く地域に住む人は避難を行わなければならないとしている。しかし、研究者らによれば、そうした移動の経済的、また精神的なコストは、まったく無意味なものになるかもしれないという。

日本の平均的な自然放射線量は年1.4ミリシーベルトくらいのようです。そして、首相官邸ホームページによれば、"避難をするのが望ましいとされる場所の放射線量基準は、年間で「20〜100ミリシーベルト」です"となっています。

この研究結果によると、ネズミに「1年当たり105センチグレイ」の放射線を当てても全く遺伝子損傷はなかった、とのことです。おおむね1グレイは1シーベルトと考えてもよいらしいので、105センチグレイは1050ミリシーベルト、ということになります。

つまり日本に置き換えれば、自然放射線量年1.4ミリシーベルトの750倍の放射線を浴びても全然大丈夫だった、ということになります。ユルすぎると非難されまくりの避難基準年100ミリシーベルトの10倍を浴びても問題ない、ということです。

「これまでの放射能研究のほとんどすべては、対象に一回、短時間、放射能を浴びせるものでした。それでは長期の条件下とは、まったく異なる生物学的な結果となってしまいます」と、MITの生物工学のエンゲルワード准教授は語る。


強い放射線を1回浴びせるのではなく、比較的弱い放射線を長期にわたって浴びせる。今回がそういったことが行われた初めての研究だそうです。まぁ、「安全を信じたくない人たち」にはツッコミどころはあると思うんですよね。「ネズミと人間は違う!」とか、「たった5週間しか実験してない!」とか、そんなことを言いそう。最近の流行りだと「内部被曝と外部被曝は違う!」とか。

もう、こういうのって、誰の言うことを信じるのか、そういう話なんですね、おそらく。どうせぼくらは自分で実験なんかできやしないのだから、信じるしかないわけです。

たぶん人は、最初から、危険と信じたいか安全と信じたいか、それが決まっているんですね。そして、自分の信じたいことに合った主張をする人を後付けで探していくんだと思う。ぼくの場合は、安全を主張する人が信頼できそうな人(科学者)だったから、より飛びつきやすい、そういうことが起きている気がします。しかし、危険を信じたい人の頭の中の動きについては、もうちょっと考えてみないとわからないですね。想像しにくい。

「興味深いことに、およそ10万人もの住民を避難させたにも関わらず、日本政府はもっと多くの人を避難させなかったことについて批判されました。私たちの研究から、避難をしなかった人々において過度のDNA損傷はないであろうと予測できます。これは、私たちの実験室で最近開発された技術でテストできることです」