すべての夢のたび。

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どうすればそれをうまくやれるのか

ユーザーイリュージョン―意識という幻想

ユーザーイリュージョン―意識という幻想

  • 作者: トールノーレットランダーシュ,Tor Norretranders,柴田裕之
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 単行本
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やっと読み終わった! すごい本でした。読んで良かった本の個人的ランキングのベスト3に入りますね(まぁ刻々と入れ替わるのですが)。しかしぶ厚すぎるし内容が濃すぎるので、何度か再読する必要がありそうです。

10年も前の本なんですよね、もっと早く読みたかったな。そしたらいまごろぼく(の思想)は、もう誰もついてこれないほど先を走ってたかもしれないw

これは意識についての本です。というか「意識っていうヤツはみなさんが考えているようなものではぜんぜんないですよ?」という本。提示される新たな意識像は驚くばかりのものなんですけど、山ほど証拠を積み上げられてぐうの音も出ない。そっか、そうなんだなー……という。この辺きちんと消化して、いずれわかりやすく説明できるようになればいいなーと思います。


ちょっと昨日、悟った気になったんですよねw ぼくは最近ウクレレが弾けるようになったらいいなと思って練習をしているのですけど、まぁ、なんといいますか、あんまり上達してないわけです。で、どうすりゃうまくなるのかなーと思ってたらこの本にヒントがあった。

練習は、いったいいつまでやればいいのか? 答えは簡単で、ごくごくあたりまえなんですけど、「何も考えずに体が動くようになるまで」です。え?いまさらそんな話?と思われる方もいらっしゃると思うのですが、ぼくはそんなこともわからなかったのです。

体に覚え込ませることです。意識が介在しなくてもそれができるようになることです。「次はこのコードだからこことここを押さえて」なんて、考えてやってるようではダメなのです。実際に行動をするときには、意識はただ邪魔なだけです。考えてから動くのでは失敗する。

練習の時は考えてもいいのです。いや、考えるべき。なぜうまくいかないのか? どうすれば、さらに効率的に、さらに早く、さらにきれいに、できるようになるのか? そうやってそれを掴んだら、何度も何度も繰り返して、体に覚え込ませる。そして、本番では、自分を信じて開放する。もう何も考えずに体が勝手に動くに任せる。この、自分を信じて開放することができること、それが「自信」というわけです。練習は、それができるようになるまでやればよいのです。

つまりは、つまんない話なんですけど、やっぱりひたすらやるしかないんですよねw 近道はないんでした。それが判ったことで逆にあきらめがついてやる気が出てきたw でもこれはきっと何にでも応用が効くんです。掃除や洗濯をするのでも、いずれ勝手に体が動くようになる。いやいやでもやり続けていれば、やがて頭は使わなくてすむようになる。文章を書くのでもそうです。指が勝手に言葉を紡いでいくようになる。そうなると意識はもう、出番がありません。意識の役目はその段階まで持っていけるように自分を躾けることなんです。

で、悟ったことなんですけど、多分生きることそのものがそうなんです。考えないで思うままに動いて、それで失敗しないようになること。それが究極的にはうまい生き方なのだと思う。孔子のアレそのものです。「七十にして心の欲する所に従って、矩を踰えず」ですね。70まで待たなくても、いいとは思うんですけど。

そんなことを考えて、あーそっかそっかーと、昨日はひとり納得してたんでした。失敗したら考えろ。うまくいってる間は考えるな。やれ、やれ、ひたすらやれ。できるようになるまでやれ、他に道はないのだと。