丸の内線改札の近くにあるA16出口横の男子トイレ
俺入る
↓
俺「」ジョー
↓先客が隣にいた。獲物を狙う目でこっちを見てくる
男「」チラチラ
↓男の隣にもう一人くる
俺(なんか覗きあってるよ…怖い…)
用を済ませ、便器の真後ろにある洗面台で手を洗って髪を整えてると洗面台の鏡にはとんでもないものが映ってた
知ってる……!って直感した。このトイレは知ってる。
もうだいぶ前の話。オフ会で飲んだ帰り。終電間際、ぼくはこの男子トイレに寄ったんだった。
トイレの中に入ると、いくつも並んでいる小便器はひとつだけ空いていた。ぼくはその前に立ち、ジーンズのチャックを下ろして(中略)用を足したんだった。それから(中略)チャックを上げ、洗面台に向かう途中で、違和感に気づいた。
ぼくが一番あとから小便器の前に立ったのに、ぼくより先に用を済ませた人が1人もいない。
他の小便器は全て埋まっている。どの顔も見えない。みな小便器の前に、肩幅に足を開いて立っている。しかし、用を足している様子がない。
そういうのは見ればわかる。最中に、斜め上を見たり、チャックを上げる動作があったりするはずだ。
みなピクリとも動かない、というわけではない。しかし、それは用を足しているという動きではない……。なんの音もない。
なんだこれ……という薄ら寒い感覚を抱えたまま、ぼくは急いでトイレを出たんだった。
鏡越しに、見たんだけどさ
お互い一歩下がってアソコを見つめあってた
しかも、シコってた…。俺が洗面台に向かってからわずか10秒ほどの出来事。
俺は急いでトイレを出た。
そんなだったら、わかりやすくてよかったんだけど。ぼくが遭遇したのはまるで、目の前でドアが開いたエレベーターの、中にギッシリ乗ってる人がみな後ろ向きでうつむいてる怪談のようなそんな感じだった。霊かホモかである。でももう一度行きたくはないなぁ。