すべての夢のたび。

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ぼくは永久機関ができないって知ってる


ここ何日か話題の人。"電力発電"のアイデアを出し、世の中はなぜそれをやらないのかと問うた。そして永久機関乙という大量のreplyを貰い、それらはtogetterにもまとめられた。上で引用したツイートは、その出来事より時間的に後のもの。つまりこの人、人の話を聞いてない。

なぜそこまで自分を信じられるのか。ぼくは、ぼくが思いつく程度のアイデアなら、とっくに誰かが試しているはずだ、と思う。少なくとも科学分野に関してはそうだ。そして、実現されてないなら、そのアイデアは何かがまずかったのだ。どうしてこの人はそういうことに思い至らないのだろう。ふしぎふしぎ。


ぼくもやった。マブチモーターを2つ用意し、両方のシャフトをつなぎ、両方をコードでつないだ。発電機とモーターは同じと聞いたからだ。なら、この装置を最初だけちょっと動かしてやれば、電気が起こり、起こった電気でモーターが回り、もうひとつのモーターが発電し、その電気でまたモーターが回されつまり永久に回り続けるはずじゃないかって。

そりゃ小学校2-3年の頃のできごとだった。男子たる者、子供時代にいちどくらい永久機関を作ってみるべきだった。なぜなら大人になってから罹るハシカは重いというから。いや、まさにまさに。


じゃあおめえ、なんで永久機関はできないんだかきちんと説明してみろよ、と言われると、ぼくはできない。ただ知識として知っているだけだ。でも、それで良いのではないだろうか? 教えられたことを、疑わず素直に受け入れる。それが可能な年齢のうちに、強制的に詰め込むべき知識もあるのではないだろうか?

でないと、こういう人たちが出来上がってしまう。こういう人たちに処するには、ものすごい社会的コストが掛かる。リスク計算のできない、いわゆる"放射脳"の人たちも同類だ(ていうかこの人もその脳だ)。


社会の中で暮らすということは、一定の不自由を受け入れるということでしょう。水も食べ物もエネルギーも土地も、無限にあるわけではない。その中で、他の人と調整・融通しあって生活していくわけで。そこであんまり変な振舞いをする人はちょっとね、っていう。いや、まぁ、永久機関は基本はほっときゃいいですよ(詐欺とかしない限りは)。でも、"放射脳"的なものに対処するのに、国は無駄金を使いすぎてる、どう考えても。

社会として、永久機関の研究を禁止する。それよりは、子供の頃に、永久機関はできないんだよってちゃんと教える。そっちのほうがいいんじゃないかと思う。もし、大人になって、なぜ永久機関はできないんだろうって疑問がでてきたら、それはその時考えてみればいい。能や歌舞伎で言う、まず形を知らないと形から自由にはなれないんだよっていうアレである。形無しはみっともなし。しかもこの人、自分でやるならともかく、他人に、やれ、なんだもんなぁ。なんなのよっていう。