すべての夢のたび。

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Lytroが手に負えない

今日は上野にある国立科学博物館に行ってきました。科博は基本的に展示物の撮影が自由なんですね。なのでLytro持ってっていろいろ撮ってきた。そのあと上野公園内をだらだら歩いたりして、計230枚ほど写真を撮りました。屋内と屋外は8:2ぐらいの割合。

で、それを家に帰ったあとでMacに取り込んで見てみると、公開できそうなクォリティのものがなんと1枚もありませんでした。今回の撮影で!我々は!何の成果も得られませんでしたァアァ!!みたいな。

どうしてそんな事態になったのか。基本的には昨日書いたことが如実にそのとおりになったという。要はLytroは狙った構図を撮る以外の用途ではトイカメラ以下ってことです。そのままです。

Lytroで撮った写真をPCに取り込んで処理をすると"Picture Depth"が表示されます。そのまま「写真の奥行き」ですね。これが3段階あって3が一番奥行きがあるって意味なんですが、屋内で撮ったものは大半が2、残りのほとんどが1で、3となってるものはごくわずかしかありませんでした。平坦で面白みに欠ける写真ばかりということです。

どうしてそのようになったのか。おそらく屋内で光量不足ということが原因のひとつと思います。暗くて手持ちでブレる。多分Lytroがオブジェクトのエッジをうまく検出できてなくて、ピントを合わせるべき範囲を特定しにくいんじゃないかなって思ってます。それでシャープさに欠けたノイジーな写真ばかりが量産されたんじゃないか。

あと、Lytroは後部に液晶が付いてるわけですけど、コイツの質が悪くてですねー。荒い上にとにかく視野角が狭すぎる。ちょっと斜めからだともう何が映ってるのかよくわかりません。なので、高い位置・低い位置での撮影は勘でやるしかありません。これもへっぽこな写真の量産に一役買っていると思われます。

では屋外ではどーなんか。屋外なら光量は充分です。それで、今度は構図の問題が露骨に出る。一般のデジカメ的な距離感で撮っても"手前"(メインの被写体)と"奥"(背景)に大した奥行きの差なんかないんです。だいたいふつう数メートル先からは無限遠じゃないですか。オマケにLytroは解像度が低いので、余計にピントが来てるかどうかがわかりにくいのです。

ギガジンさんの記事の写真。ほんと近い位置にフィギュア置いて撮ってますよね。多分、あれくらいわざとらしく手前にオブジェクトを入れてやらないと面白くならないんです。Lytroのサイトにも、6-7インチ(15-18センチ)のとこになんか置くといーよーみたいなアドバイスがあった。

今回、そういう写真が1枚だけありました。科博でも上野公園でもない、歩いて秋葉まで来ておつかれさまーと富士ソフトビルのHUBで窓際席で手前にビールのグラスを入れて撮った写真。今日撮った最後の1枚です。それは良い感じに撮れていた。だがしかし! ビールもう口つけた後で泡がない!w 飲む前に撮ればよかったよねーとそういう塩梅でございます。

ときどきほら、初音ミクとどこそこ行ってきたみたいな、ねんどろいどを手前に置いて風景写真を撮るようなあれ。Lytroは多分ああいうことやるの向きです。それとか、物撮り。クローズアップで撮っても後からピントを好きなところに合わせて細部が確認できる。あとはもうアイデア勝負になっちゃいますね。レンズの先から親指人差し指伸ばしたぐらいのところに何を置いて撮るのか。そしてそんなところに置けるものは限られてるわけです。手強いこれ、手に負えないぞ。


追記:Lytroは8GB版と16G版がありますが、特殊な事情がない限り8GB版で良いと思われます。理由は、今日230枚ほど撮ってバッテリ残が10数%だったからです。8GB版でも350枚分の容量がありますので。