すべての夢のたび。

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観測者はいつか

 量子力学は非常に成功した理論ではあるが,奇妙なパラドックスに満ちている。量子ベイズ主義(Qビズム)という最近発展したモデルは,量子論と確率論を結びつけることで,そうしたパラドックスを解消,あるいはより小さな問題にしようとする。

 Qビズムは量子的パラドックスの核心をなす「波動関数」を新たな概念でとらえ直す。一般に波動関数は粒子がある性質(例えばある特定の場所に存在すること)を示す確率を計算するために用いられるが,波動関数を実在とみなすと様々なパラドックスが生じてくる。


あんまり詳しく書かれてないのでよくわからないのですが、コペンハーゲン解釈や多世界解釈等と並ぶような立場の主張なんですかね。それともコペンハーゲン解釈を支持/説明するような話なのかな。

 Qビズムによれば,波動関数は,対象の量子系がある特定の性質を示すはずだとの個人的な「信念の度合い」を観測者が割り当てるために用いる数学的な道具にすぎない。この考え方では,波動関数は世界に実在するのではなく,個人の主観的な心の状態を反映しているだけだ。


ここがもうオカルトで面白い。どういう作用でそうなるのかは書かれてませんが、つまりこれって「信じる者は救われる」とか「引き寄せの法則」とか、それそのものですよね。世の中が思い通りにならなかったらお前が悪いのだというわけです。自己啓発で自己責任でワタミズム的な科学ですね。

 咲世界における牌山に作用する種類の能力とは,「みずからの望む方向に波動関数を収縮させる力」ではないのだろうか。能力の強弱とは,つまるところ2つ以上の観測者が同時にぶつかった時に,どちらの観測した未来が実現されるかという話なのではないか。このように考えれば,最初に提示した「山のセットの前後」などは些末な問題である。配牌も,ツモも,観測されることによって,唯一の結果へと収縮するのだから。


先日上記エントリを拝見して面白いなーと思っていたところだったのです。咲はQビズムを先取りしていたわけだ。


まぁ面白がってるだけで、さすがにそれ(Qビズム)はないだろーとは思っているのですが。個人の主観的な心の状態を反映する? だったら、「そんなことあるわけがない!」と思いながら観測すれば、二重スリット実験で干渉縞を出さなくすることが可能なんでしょうか。いやそれとも科学者の「量子力学ってこんなもんなんだ。なんかよくわからんけどそうなるんだ」って信念をひっくり返すには至らないから、やっぱり縞は出続けるのかな?