すべての夢のたび。

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機械が脳に追いつく

世界で4番目に速いスーパーコンピュータである「京」を使い、実際の人の脳1%分に相当する10兆4000億個のシナプスで結合された神経回路のシミュレーションに成功しました。これは小型霊長類であるサルの全脳と同じ規模に達するとのことです。

日本とドイツの研究者チームが、人間の脳の神経回路シミュレーションとしては史上最大規模のものを、8万2944個のCPUと、1.4ペタバイトのメモリー量を持つスーパーコンピュータ京で行いました。
17億3000万個の神経細胞が10兆4000億個のシナプスで結合された神経回路のシミュレーションを行い、生物学的には1秒間に相当することを、京は40分かけて計算したようです。また、この10兆4000億個のシナプスというのは、ちょうど人の脳の神経回路1%程の規模に相当し、小型霊長類であるサルの全脳の規模に達しているとのこと。


ペタバイトってなんでしたっけ……と調べると、ギガバイト→テラバイト→ペタバイト、と、この順番のようです。接頭辞が変わるごとに1024倍に増えます。メモリが1.4ペタバイトということは、スーパーコンピュータ「京」はそこらのパソコンのハードディスクの千倍くらいの大きさをメインメモリとして持っている、ということになります。とは言え、CPUの数もとんでもない数字なので、CPU1個あたりのメモリ量として考えるとそんな多くもない気もします。

それよりなにより問題は、ほんとうに人間の脳のシミュレーションに成功したのかということです。ぶっちゃけ、量は関係ないのです。規模が1/100でも、速度が1/2,400でも、そんなもんは性能が上がればどうとでもなる話です。現在のパソコンの性能は、登場初期から考えればもっとはるかに向上しているわけです。それに、ソフトウェアシミュレーションなんだから、これハード化すれば性能向上はさらに容易いわけで。

つまり、ほんとに脳のとおなじことが機械でできるようになったの?と、ポイントはそこだけな気がする。できたの? できたんなら、そりゃとんでもないことです。もうすぐと言うかいずれはと言うか、そのうち人工知能が世に出ちゃう。そういう話ですよね。どうなのかなぁそれ。なんとなく、ありそうもない話の気がします、うん。どうなるとありそうな話になるのか、そこはわかんないですが。

しかしサルの脳が人の脳の1/100ってのも、ちょっとおサルに失礼っていうかw サルをなめすぎじゃねって感じもしますがそこどうなのか。シナプス数じゃなくてシナプス間の接続数の話なんでしょうけど。でもそんな近いところにサル脳と人脳の差、サル的知性と人的知性の差が存在するんなら、これもまた面白い話ではあります。ナントカの性能差が戦力の決定的差ではないことを教えてやる!という名台詞がありますが、クジラの脳のほうがシナプス間接続数は多いんじゃないだろうかどうなのそのへんー。実は知性が高くても表現が限られているとか。