すべての夢のたび。

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人間とは何か?

 CEDEC最終日の2013年8月23日,大阪大学特別教授 石黒 浩氏による「アンドロイド・ロボット開発を通した存在感の研究」という基調講演が行われた。
 ロボット研究というと,ASIMOのような自立歩行型ロボットや産業用ロボットを想像する人が多いかもしれないが,石黒氏が行っているのはそれらとはまったく異なる「人間に近い」ロボット(アンドロイド)の研究だ。氏の開発による,人間に近い表情などを再現したシリコン製のロボットは,ニュースなどで取り上げられることも多いので,見たことがあるという人も多いだろう。
 この講演では。そのような人間に似せたロボットの開発などを経て分かった,人間性や人間の存在感に関する氏の考えや取り組みが紹介された。本稿ではその内容をお届けしよう。


ゲーム開発者向けカンファレンスCEDECでの石黒浩教授の講演。ほとんどまるごと紹介じゃないのかなこれ。長くて詳細で読み応えたっぷり。そして初めて聞くような話がいっぱい。

石黒教授は一般にはロボット(アンドロイド)研究者として知られてますけど、ご存知の通りASIMOみたいないわゆるロボットの研究じゃないんですよね。本文中でも紹介されてますけど、「人間とは何か?」が根本の疑問で、それが知りたくて人間にそっくりなものを作ってみていろいろ実験している。最近では、人間を構成する要素のいくつかだけを抽出すれば充分であるみたいな話になっててエルフォイドのような行き過ぎ感あるものも出てきてますがw

 では,心とはなにか? 石黒氏は,心には歴然としたメカニズムがあるわけではなく,「相互作用に宿る主観的な現象」と定義していた。これでもまだ漠然としているが,そういうものが実現できれば,ロボットも心を持っていると言えるようになるだろうと氏は語る。とはいっても,中身は見えないので,「そう信じさせられればOK」なのだそうだ。


心とは何か? 実感としては上の定義で充分な気もしますね。少し寂しい感じもありますが。ぼくは自分が心を持っていると知っているし、相手にもあると信じている。でも、実際に確認するすべはなにもない。「心があるように感じられる」という一線を超えることはできないわけです。できるのかな。なんか方法があるんだろうか。

 この実験は,心の存在を実証できるかという課題に挑んだものとのことなのだが,その課題自体はクリアできなかったようだ。ただ,心を持っているように見せることは十分に可能だと分かり,そうこうしているうちに,「人間より人間らしいアンドロイドを作りたい」という思いが強くなったのだという。


人間の構成要素を取り出して、それを強化してやれば、人間を超えたものができる! いいですねこの発想。やっぱ石黒教授はどこかマッドサイエンティストの趣があるように思うw

 テレノイドでの成果から,さらにミニマルにできるのではないかと作られたのが,「ハグビー」だ。
 これは顔もなく,テレノイドからさらに単純化されて,抱き枕にスマートフォン用のホルダーが付いただけのものだ。音声端末はただのスマートフォンなので,仕様上,会話をするときには抱きつかないといけないのだが,この「相手の声が出るモノに抱きついて話をする」という行為が相当興奮するらしい。


エルフォイドと同じ形の抱き枕にスマートフォンを取り付けるだけのもの。あやしすぎてもう何の研究だかよくわからないw でも何かを抱くっていうアクションを取りながら恋人と電話する、ってシチュエーションを考えると、そりゃ興奮するだろうなと思いますね。

んでこのハグビーとやら、秋葉で買えるらしいw こんど見てきてみよう。会話したい相手はいませんので買わないと思いますが。エルフォイドのモックアップみたいなやつはちょっと欲しいな。