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すべての夢のたび。

1日1記事の雑記ブログ

特権についてのつまらない話


「特権を持つと、なぜ格差が生まれるのか?」を生徒に分かりやすく説明するために行われた、という授業の内容がYouTubeにて公開されており、誰にでも分かるようにかみ砕かれた内容が非常に秀逸なものとなっています。


教室の席に座った生徒たちが、黒板の前にあるゴミ箱にゴミを投げ入れるというゲーム。

ルールを聞き、クラスの後ろの席に座っている生徒たちはすぐさま「不公平だ!前の席の方が有利に決まっているじゃないか」と言い出したそうです。


そりゃそうです。でも……

後ろの席の人は席の位置によってゲームの難易度が大きく異なることに気づきましたが、前の席に座っていた生徒、つまり「特権」を持っていた生徒はこれに即座に気づくことはできませんでした。「特権」を持つ生徒に見えていたのは目の前の目標となるゴミ箱だけでした。


特権を既に持っている人はそれに気づきにくい。だから自分がそういう状態にあるかも知れないってことに気を配ろうね……というのがこの話の学び、ではありません。そこがよかった。ブクマのコメントでこのことについて語ってる人はほとんどいないみたいですが。

GIGAZINEのこのエントリは、最後にこう締めくくられます。このムービーは最後にこう語っているのです。

教育を受ける「学生」という職業にとって重要なのは、自身の「特権」に気づくことです。この「特権」というのは「教育」を受けているということで、学生は自分よりも後ろにいる人々の声を代弁しながら特権を生かして最大限の努力を行い、偉大なことを成し遂げるのが大切、とムービーは締めくくられました。


このムービーは特権を否定していません。特権は悪いものでありそれをなくせとは言ってない。特権を持っているものは、それを活かすべきである。そしてお前らは持っている。そういう終わり方です。そう来るかと。

ぼくも同意です。特権を否定する必要はないし、格差はあっていい。世の中は公平じゃなくていい。だってそのほうがおもしろいから。だいたい物理的にも静止状態なんてのは不自然で不安定なものですし。動いている状態こそが安定、ですよね。

いろんなものがあるからいろんなものにいろんな見方をする人たちがいて、だからこそ世はおもしろいんだと思います。すべて公平で、すべて公正で、みながおなじ景色を見るような、そんな天国のような退屈さにはぼくは耐えられません。(だいたい天国だって特権持ちがいるじゃないか!)

格差は必要なものです。いや違うな。格差は本質的なものであり、そもそもなくすことは絶対にできません、というのが正しい。それを知った上でなお格差をなくそうという運動を続けるなら、そのダイナミクスは美しいと思いますけどね。でもそういったものもぼくみたいな人間におもしろいねーって消費されてしまうんですけどね。


それにしてもこのムービー、別に秀逸っていうほどでもねえよなぁ、と思うんですがどうですか。だいたいGIGAZINEがタイトルにしてる「特権を持つと、なぜ格差が生まれるのか?」ってやつ、このムービー中では語ってなくないですか? 特権の話だけで、格差の話なんて一度もしてないよね?