すべての夢のたび。

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進化論の進化


 悪性の顔面腫瘍で個体数が大幅に減少したタスマニアデビルは、非常に急速な遺伝子進化を通して絶滅の危機から立ち直りつつあるとみられるとの驚くべき研究結果が30日、発表された。


 オーストラリアのタスマニア(Tasmania)島にのみ生息する、イヌほどの大きさの夜行性の肉食有袋類で絶滅危惧種に指定されているタスマニアデビルについて、20年前に顔面腫瘍が発生した前後の294個体のゲノム(全遺伝情報)を詳細に比較した結果、ほんの4~6世代の間に、7個の遺伝子に種全体に及ぶ適応進化が起きていることが明らかになった。7個のうちの5個は、哺乳類の免疫力とがんへの抵抗力に関連する遺伝子だ。


ぼくは今の進化論には疑問を持っています。「今の進化論」ってのは、ドーキンスがデカい顔してるやつですよ。突然変異と自然淘汰でぜんぶ説明できるってやつ。そんなうまくいくのかよ、ほんとに?と思う。

でもその疑念をブログに書くと、進化論警察がやってくるわけです。このブログの読者でもないような人がどこかから現れて、なに言ってんだコイツ、なにも解ってないな、ばーかばーかみたいなブコメを残して去っていく、みたいな? そういうことが過去に何回かあった。

しかし、今回のニュースは、ぼくに力を与えるものでした。明らかに、今の進化論の枠組みでは説明しきれないことが起きている。ドーキンスは、時間、時間さえかければなんでもできるんだよ、哺乳類の目だってそう、突然変異と自然淘汰、それが時間を掛けて何度も何度も何度も繰り返されて、どんな複雑な器官だって出現しうる、ってヤツは言ってたわけです。でも今回のタスマニアデビルの話は、わずか数世代ですよ。数世代のうちに、生存に圧倒的に有利な遺伝子の変化が出現し、このまま滅びるかと思われていた種に存続の兆しが見えてきた。

時間ってのは今の進化論では非常に重要なファクターなのです。サイコロで1の目が100回続く奇跡のように見えることだって長い時間の中では起きるだろっていう、そういう、偶然を必然に変えるための役割を「神」ではなく「時間」に押し付けて、ある意味では説明をサボって、今の進化論はのさばってきたわけです。その根本のところが崩れるかもしれないようなできごとが今回見つかったので、ぼくは非常にわくわくしています。

ちょっと前には別の話もありましたよね。獲得形質が遺伝したっていう。これから言うのはただの例ですけど、親が頑張ってテニスがうまくなったら、その子供もなんか知らんが最初からテニスがうまかった、みたいなことが起きるケースが確認された。これもいままでそんなことは絶対ないって言われてたんですよね。鼻で笑われてきた。でも実例が見つかってしまったのです。もしかしたら「獲得形質の遺伝」と「急速な進化」ってなんか関連してるのかもしれないですね。獲得形質が遺伝子にフィードバックされるメカニズムでもあるのかな(笑)。

でもまぁ、進化論警察もきっとちょっとしたら、これらの話を取り込んでシレッとしてるんだろうなって気はします。今までの横暴はまるでなかったかのように。それが科学だろ!みたいなこと言ってね。