すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

行き着く先


ダイエット中の身として興味深い記事ですね。

ハルパーン博士たちは、マウスに高脂肪のエサを毎日1時間、10日間にわたって食べさせることで過食症状を発生させた上で、マウスの脳波を観察しました。すると、過食症状をもたらす過程の前後で、脳の側坐核における低周波信号(デルタ波)が増加することから、過食症状において活性化する領域を特定できたとのこと。


食べ過ぎなときに活発に働いてる脳の部位がわかりました、ってことでした。そして、その部位に電気的な刺激を与えることでマウスの食欲が極端に減衰することもわかった、と。

で、ですね。これはおそらく、人間にも使えるんじゃないかと思います。そして、話はその先のことなんですけどね。

これを突き詰めていくと、ぼくらは脳の産物だってことになるんですよね。やがては、幸福感を生み出す脳の部位が特定されて、ソコを刺激してやればなんだかずっとハッピーっぽい、ってことになるわけです。それでいいのかな、って話です。

この方向を突き詰めると、脳だけ取り出して快感を与える電気刺激を繰り返してればもうそれでいいんじゃないの、ってところに行き着くわけです。しかし、それはニセモノだろ?って映画『マトリックス』のネオは言ってるわけですよね。俺らは貧しい真実のほうを選ぶと。

でも、貧しい真実のほうって、手書きの履歴書をありがたがる方向と同じなんですよね。

もうぼくらは旅行になんかわざわざ行かなくても現地のめちゃリアルな美しい映像が手に入る。でもそれでも、ソコに行かなくちゃわからないことがある、って人もいる。苦労して手に入れたものにこそ価値があるのか、いや結局どっちも脳への刺激にすぎないんだからコストかからないほうはいいんじゃね、ってなるのか。

そのうえ最近はAIがディープラーニングしまくってるので、現存する世界の美しい風景を上回るものがいくらでも生み出されて、バーチャルなそれ見てたほうが苦労して旅行するよりずっとキモチイイ、ってふうになるかもしれないですし。

これはどっちなんだろうなぁ。議論したほうがいいのかな。まぁひとつ言えることは、選択の余地はないかもしれない、ってことですね。お金がある人は旅行する。お金がない人は、ネットから落ちてきた映像で満たす。得る快楽の質量には変わりがないのかも知れないけど、脳へのインプット手段としては貴賎?が避けられないのかもなぁって。