すべての夢のたび。

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超光速ニュートリノは東電の陰謀

昨日から話題の「光速を超えたニュートリノが発見された」話。ぼくの見解では、っていうかぼくが見解を出す必要も出した見解の価値もないのですが(笑)、まぁなんかの間違いでしょうねー、ということになります。

スイスとフランスの境にあるCERNからのニュートリノビームを、730Km離れたイタリアのグランサッソで受けるという実験。その時、光が同距離を走った場合よりも60ナノ秒早く届いた、とCERNは報告しています。

秒速30万Kmの光が60ナノ秒の間にどれだけ進めるかというと、たった18mです。光が730Km進む間に、ニュートリノは730Km足す18m進んだ、と。CERNはそう言うのです。んじゃほんとかどうか両方並べて飛ばしてみりゃいいんじゃね?とそういうわけにはいかない。地球は丸いので、それなりに離れた二地点間ではビームは地中を飛ぶしかないからです。反応性に乏しいニュートリノだからこそ地中を飛ばせるわけで、光はそうはいかない。

しかし実は、過去に光とニュートリノが並んで飛んでたのを捕まえたことがあるのです。それが、SN 1987aと呼ばれている、1987年2月23日に観測された超新星の爆発です。この時、肉眼でも見えるほどの光の増加とともに、カミオカンデ(スーパーじゃない、初代の)がニュートリノを捉えたのです。それは光の到着と同時でした。

もし、ニュートリノがCERNの言う割合で光より速いのなら、16.4万光年離れたSN 1987aから地球まで駆け抜けてくると、光より4年も早く到着してしまう!のです。ちなみにそんなに早いとカミオカンデの改造(当初は陽子崩壊の観測目的だった)に間に合ってないので、ニュートリノは観測できず、2002年の小柴昌俊先生のノーベル物理学賞受賞もなかったことになります。まさに光速を超えることによる過去改変です(笑)。

現実には、物理学者の間では、「相対性理論は間違っていた!」「タイムマシンの実現!」みたいなニュースのノリとは程遠く、CERNの報告には懐疑的で、実験のどこに誤りがあったのかを探す流れのようです。まぁなんか、速いと言うには微妙な数字ですもんね……。いかにもなんかの誤差っぽいというか。ニュートリノビームを発射するCERN側の時間計測方法がヌルいのではないか、という話もあるようです。例えて言えば、短距離走のピストルの合図が鳴ってからストップウォッチが動き出すのがちょっと遅いんじゃね?みたいな感じでしょうか。


ところでタイトルの「超光速ニュートリノは東電の陰謀」ですが、こんな感じです。

CERNが光速を超えるニュートリノを発見したかも!?→日本のJ-PARCとスーパーカミオカンデで検証実験やらなきゃ!→電力不足で稼働させてません→原発が必要。よってこのニュースは東電の陰謀。

ウィキペディアは6回リンクを辿ればどのページでも行ける、という記事がありましたが、世界のどんなニュースでも6ステップで東電の陰謀であることを結論づけられる気がします。auからiPhoneが出るのも陰謀らしいですしね。