すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

ひどい夢の話

他人の見た夢の話とかあまりどうなんでしょう、と思うので、概略だけで。


朝、ベッドの上で目を覚ます。最初は半分ねぼけたままだったけど、次第になんだか様子がおかしいことに気づく。よく見ると、そこは実家だった。今住んでいる部屋が、窓とベッドの位置関係が実家にいた時と同じなので、すぐには異変に気づかなかったのだ。

これは夢なのか?と思ったけれど、見るもの、聞こえるもの、触れるもの、どれもあまりに鮮やかでリアルすぎて、これは現実なんだと確信した。日付を見ると200X年だ。ぼくは、自分の意識が過去の自分の中にタイムスリップしてしまったんだ、と結論した。

両親は変わりなくいて、何もおかしなところはない。弟の様子は、どうも変だ。両親に悟られないようこっそり聞いてみると、どうやら弟もぼくと同じに、"現在"から意識だけこっちに来てしまっているらしい。ふたりして、なんなんだこれは……と頭を抱えた。

しかし、過去の世界の日常は普通の日常なので、そこは下手に騒いで日常を破壊しないように、なんでもない普通のフリをして過ごした。そして普通のように眠った。起きるとまだ実家だった。夢ならば覚めるのに、と思った。

……ということを2-3日分繰り返して、ついにぼくは"現在"の中に目覚めた。ベッドに入って寝てから3時間程度。窓の外はまだ真っ暗だった。起きても起きても夢の中なんて、明らかに、これは今まで見た中で最悪の夢だ! ほんと勘弁してくれ……!と、ねぼけた頭で思いながら、また眠った。そして起きたら実家だった。………。

日付を見ると、前回からは2年くらい未来だった。両親は変わらず。弟はまたぼくと同じだ。どうすんだよこれ……と思いながら日常を過ごす。ぼくは、これが夢なのか現実なのかほんとうにわからなくなり、確かめてみるために、"現在"の自分にメッセージを送ってみることにした。"現在"のぼくがまだ持っている本を思い出し、本棚からその本を取り出して、メモを書いて中に挟み、また本棚に戻した。もし後でそのメモが見つかれば、これは夢ではないということになるのだ。

そうしてまた寝て起きてを繰り返し、やがてぼくはまた"現在"に目覚めた。朝になっていた。まったく最悪な気分だった。こういうのは、もう勘弁してほしい。自分が過去に見た夢とはあまりに異質で、そしてあまりにリアルな質感があったのだけど、やはり今回のこれは夢なんだと思う。なぜなら、200X年には自分は実家には居なかったからだ。実際には家を出て暮らすようになったのはもっとずっと前のことだった。

そして残念なことに、メモを挟んだ本のタイトルは思い出せなかった。いつかぱらりと紙片が本からこぼれ落ちたりしなければいいなと思う。