すべての夢のたび。

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攻殻機動隊の舞台版観てきた


そんなのあったの?って人は、とりあえずリンク先に飛んでキャストの写真だけでも見てください。再現度高くて笑いが出るレベル。なお荒牧課長は本人です(アニメARISEで声当ててた塾一久さんがやってる)。

でも「面白いことやるなぁ」程度で観る予定はなかったんですが、こちらの↓紹介記事を読んで非常に興味がわきまして、観に行くことにしました。



場所は池袋の駅そばの東京芸術劇場。1000人弱入るホールで、高い席と安い席の2種類あってせっかくだから高い方にしたら、ほぼホール中央で割とアタリでしたねー。入り口で高い席特典(どうでもいいようなトートバッグとブロマイドフォルダー)をもらい、あと3Dメガネを受け取ります。公演中は3Dメガネ掛けっぱなしです。客は、女性比率が高い。攻殻機動隊ったらSFアニメの中でも極度のハード寄りだと思うんですが、半分くらい女性でした。

ストーリーはARISEのいろんなネタを使って再構成した感じのものでした。オリジナル要素はほとんどないけどアニメそのままでもない。

舞台のほうは、最初はどうなっちゃうんかなーこれとか思ってたんですけど、最後はのめり込んでしまいました。もう、そこにあるのがアニメとかコミックとか舞台とか関係ない、ただ攻殻機動隊の世界になってましたね。すごいことだと思います。攻殻は銃撃戦も多いけど格闘戦も多いですよね。劇中に何度も格闘シーンが出てくるしそれも結構長いんですよ。これ一手間違えたらキックが顔面にクリーンヒットだよなぁ……とかハラハラしながら見てました(たぶん練習ではヒットしてると思う)。

演出のほうは要所で3D映像を駆使する斬新なものでした。電脳空間のシーンはもちろんのこと、ロジコマの上に乗ってる素子とか、役者さんとセットと映像の組み合わせで表現されてた。金で寝返ってヘリから狙撃してるサイトーを素子がロケットランチャーで撃墜、大爆発したりしてた。どんな舞台だよって思いますよね。3Dすごい。

舞台特有の見方のお作法みたいなのは多少の慣れがいるかと思いました。オペ子がエアキーボードを高速でカチャカチャやってるのはちょっと笑った。あと、ちょこちょことギャグを挟むのね。これは面白かった(笑える、ではなく、興味深い)。原作にあるようなのじゃなくって、そのキャラが本来言わないようなものがほとんど。客席もちゃんと笑ってた。そういうの入れるのが舞台化のお約束なんですかねー?

グッズに役者さんのブロマイドがあるんですよ。これを特典のブロマイドフォルダーに入れるわけです。そしてやっとわかった。ここにいるのは、その多くが攻殻機動隊のファンじゃなくって、普段から舞台を見ている人たち、役者さんのファンなんだって。だから女性が多い(=男性役者が多い)んだ。なるほどなぁと思いました。きっと初めて攻殻に触れた人もいっぱいいたんだろうな。ストーリー複雑でしたけどちゃんと理解できてたんだろうか。

で、もったいないことに、この舞台はこの日曜が最終公演なのです。ホールの席数と公演回数から行くと、この劇を見られたのはわずか1万数千人、ということになる。DVDも出ませんと言ってたので本当にこれっきりかもしれないですね。素晴らしかったので人気出て再演とかあればいいんですが。


しかしテロのニュースを聞いた日にテロリストのお話を観に行くことになるとはね。これはちょっと昔に近未来の話を描いた士郎正宗の予言者性のせいだと思いますが。