すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

実は弟がいたらしい

実家から電話があった。
弟の家にもうすぐ子供が生まれるらしい。


自分が高校生のころ、弟とちょっと大きなケンカをし、
それからというもの、弟とはほぼ没交渉だ。
文字通りコミュニケーションがなく、ケンカ発生以来、
現在までの10数年の会話量は、累積でも3分ないだろう。

当時は家でも互いにいないものとしてふるまい、
同じ家の中に3人家族が2つあるような状況だった。
ケンカはなんとなく終わったのだろうが、
そのままずっと、こちらも向こうも相手に関心がない。

今に至るも、住所も知らなければ電話も知らない。
最後に会ったのは弟の結婚式の時で、
その前に会ったのはその前の結婚式の時だ。
再婚だ。再婚で子供まで! こっちは離婚もまだだっつーの。
まぁ次に会うのは誰かの葬式の時と思う。


子供には関心がない。欲しいわけでもいらないわけでもない。
そういう状況とは縁遠そうなので考えることがないだけだ。
「自分の遺伝子を残すこと」には興味がない。
ぶっちゃけ、もう2〓3歳くらいのイキがいいのを
もらってきて育てた方が色々楽なんではないだろうか。

クリエイターでもないし、形あるものを残すことはないだろう。
死んで、消える。それでも別に構わない。


ただ、そうはならないことを知っている。
ミーム(meme)という概念がある。
意味遺伝子、文化遺伝子とでも言うべきもの。

私と関係し、私の考えや行動に触れた人は、私のミームを受取る。
かんたんに言えば、私の影響を受けると言うことだ。
(受けない、とは言えない。この文を読んでいるということは、
 それによって脳のシナプスの接続が変わるということなのだから)

私のミームは、あなたの思考や判断に、いくらかの影響を及ぼす。
それはごく小さいかもしれないがゼロではない。
そして、あなたが触れた人に、それはまた伝わっていく。
繰り返し、繰り返し。

こんなふうにして、私は薄く広く深く静かに世界に浸透していく。
まったく、それで充分じゃないか?
あえて為そうとせずとも、それは残ってしまうのだ。


もとより疎遠な家族に子が生まれると言われても何の感慨もない。
普通に育つか、立派に育つか、虐待するか、殺すか、殺されるか?
イベント発生時には何か連絡もあるだろう。次はそのときだ。