例えば、以前より警察当局は国内のムスリムを根拠もなく監視の対象としていたわけであるから、少なくとも政府が「共謀罪は一般人を対象としていない」という時の一般人にムスリムは含まれないわけだし、そうした人と日常的に交流を持つような日本人も、日本政府からすれば「一般人ではない」のである。
— じこぼう (@kinkuma0327) 2017年1月8日
……というツイートがRTされて今日ぼくのところに回ってきました。
この(左寄りの)人が何を言っているのか、わかりますでしょうか。共謀罪は一般人を対象としないと与党は言いました。が、この人はイスラム教徒は過去の経緯から与党の言う一般人には含まれないと考えている。そして共謀罪の性質上、イスラム教徒と交わる日本人も一般人ではなく、つまり共謀罪の対象となり得る、と、そう言っているのです。
この人の言っているのはそういうことです。このツイートは単にこの人の考える「事実」を述べているだけです。ではこの人の「言いたい」のは? まぁわかりますよね。つまり「だから共謀罪は危ない」と。「とんでもない」と。「成立させるな」と。おそらくそう言いたい、言外ではそう言っているのです。
でももしかして、もしかしたら? すでに一定数の人はこう考えるのではないでしょうか。この人のツイートを見て、単に「うん、そうだよね」と。「イスラム教徒ってやっぱり危ないし、そういう人たちと関係を持っている日本人が共謀罪で捕まっても、仕方ないことだよね」と。このツイートを逆接ではなく順接で捉えてしまうんじゃないでしょうか? 自分よりもちょっと右寄りで過激な人のツイートだな、と解釈することは、あり得なくはないんじゃないでしょうか。
何年か前よりずっと、左は縮小し、右は拡大し、左右の断絶は深まっているように、個人的には思ってます。ぼくはまだ左側の人の「言いたい」ことがかろうじてわかるような気がしますが、でも上に挙げた解釈もほんとうに合っているのかすでに自信がありません。そのうち完全に相互理解不能になることもあり得るんじゃないかなーって気もしてます。
左の劣化と現政権の高支持率はぼくには原因がわかりません。現政権、積極的に支持されてる気はしないんですけどね。選ぶものがないからという面が強い気がする。でも左側は相変わらずいままでのやり方を変えることなくじりじりと支持を失いつつあるように感じるのですが、どうなんでしょうか。