すべての夢のたび。

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続・人権刑事(デカ)

まぁなんつーか、フィクションに限らず実際の現場でも、令状がないばっかりに「アイツ絶対やってんのに!」って状況でも手も足も出ない、というケースはあると思います。でも人権委員会がいればあら不思議。「人権侵害」の「疑い」だけで立ち入り捜査OK! 邪魔したら罰金でございます。こりゃ、警察は欲しいでしょうね、身内に人権委員。そしてゴーゴー人権刑事。

もちろん、人権擁護法の中には「こういう立ち入り調査や押収や出頭要請は、犯罪捜査のために認められてると考えちゃいかん 」っていちおう書いてあります。でもね、そんなの憲法第14条と同じ「お題目」っしょ? これに反したらどうするとかあるわけじゃなし、禁止命令じゃなくて単なる理念の表明にすぎない。「ふーん」「へー」で流されて終了です。(憲法第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。「ふーん」「へー」終了。) てゆーか、「人権侵害の疑いで立ち入り調査したら、別の事件に関係すると思われる資料が見つかった」って言えばすんじゃうんですけど、どうすんの?

こういう「人権委員会を盾にしていろいろやる」のは、絶対起きると思う。人権委員の任命基準があいまいだし、人権侵害の定義があいまいだし、人権委員の権限が強すぎる。やりたい放題やれる可能性がある。警察じゃなくても、身内に人権委員は欲しいですよ。人権金融道とか、マル人権の女とか(激古)。ブッシュ大統領だって、人権委員さえいればイラクで大量破壊兵器を発見できたかも。天の岩戸もカンタンに……ありゃ人じゃないか、ダメですねw


「人権刑事(デカ)」は、毎回繰り出されるさまざまな人権侵害の主張が見どころ。走る列車の中での人権侵害。絶海の孤島での人権侵害。無人の密室での人権侵害。どんな場所だって、ぼくらの人権刑事は「そこに人権侵害が存在すること」を鮮やかに論証してみせ(そして人権委員会にそれを教えてあげ)、難事件をつぎつぎ解決していきます。最終話。人権刑事はついに「この事件が解決できないのはオレの人権を侵害している!」と、自らに対する人権侵害の存在を主張、部下とともに敵のアジトに突入します。激しい銃撃戦。敵の銃弾を胸に受け、倒れる人権刑事。駆け寄る部下たちに対し、最期の言葉を残します。「いいか……オマエら………。人の……命よりもな…人権は……大事なん…だ…よ……」ガクリ。人権派大泣き。だがしかし、人権侵害を受けている当の本人が死んでしまいました。ここで場面は自民党の役員連絡会へ。死者に対し人権侵害は成立するか? そんなものは擁護法のどこにも記載がない。議論につぐ議論。遅々として進まない党内調整。慎重派の執行部にキレて法案を修正しない方針を明言した法相に民主党が「閣僚としての資質に著しく欠ける」と罷免を要求。応じない場合は不信任決議案の提出も辞さない考えを表明。以下泥沼へ。