すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

ムラカミさん

壁と卵のたとえは、正直、小説家にしては陳腐だなぁ、と思った。でももしかすると、いまのブログ界隈を見渡すに、わざとそういう様々に解釈されうるたとえを使うことで、皆がそれについて語りやすく、議論が起こりやすいような状況を作ったのかもなぁ、って気がしてきた。

でも、はしゃぎすぎだな、って感じもする。ほとんどの人は、「イスラエルが批判されたこと」より、イスラエルを「村上さんが批判したこと」のほうが、だいじで、うれしいように見える。まぁぼくも、べつにぼくの功績でもないのに日本人としてちょっとうれしいことは否めないけど。

どこかのブログで、村上さんの講演やそれについてのエントリに、パレスチナ側の視点、パレスチナの人たちは今回のエルサレム賞をどう考えるのだろう、という視点が欠けてるんじゃないかという懸念が表明されていた。村上さんのエルサレム賞受賞後の足取りがわからないのだけど、パレスチナ、見てくるんだろうか? 「小説家は特別な集団なのです。私たちは自分自身の目で見たことや、自分の手で触れたことしかすんなりとは信じないのです」ということであれば、ねぇ、わざわざイスラエルまで行ってスルーして帰ってはこない気がしませんか。