すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

人がいないことの見せ方


キヌアっていっつもキアヌと間違えちゃうんですよね。キアヌって食べ物もあるんだへーみたいな。ありません。キヌアです。

eatsaのサラダではほとんど全てのメニューで「完全食品」とも呼ばれるキヌアを使っているのが特徴。キヌアは南米を原産とする疑似穀物の一種で、人間が摂取する必要のある9種の必須アミノ酸を全て含むほか、グルテンフリー食品であり、穀物に比べてグリセミック指数が低いために血糖値が上がりにくいという特徴があるとのこと。

……とのことです。でも生産量はあまり多くないようです。そんな素晴らしいならもっと増えればいいのに。

さてサンフランシスコにあるこのお店、店員は1人だけで、それも案内をしてくれる人のようです。オシャレ系のPCストアのような店内で、オーダーは備え付けのiPadか自分のスマホから実行、サラダを中心としたヘルシーなメニューは壁の小窓が開いて出てくるとのこと。

……って聞くと、完全自動化した店舗か? 裏で機械がサラダ盛り付けてんのか? それともコンビニみたいに工場での完成品を運んでくるのか? って思うでしょう。が……

非常に近未来感ただよう店内と注文システムとなっているeatsaではどんな風に調理が行われているのか気になるところですが、実は裏のキッチンでは人間が人海戦術でサラダを盛りつけたりドリンクを用意しているとのこと。

……だそうです。このオチ。でもこれは作戦勝ちですね。クリーンで先端的なイメージを打ち出しておいて、裏ではローコストでやってるっていう。いずれ店を増やす計画もあるようですが、最初の1店舗じゃ機械化なんてリスク取れないですよね。

この話が面白かったのは、先日読んだ、ジェミノイドでおなじみ石黒浩教授のインタビューと対をなしてたからです。



この記事は良かった。石黒教授は顔はコワイけどすごく真面目な人という印象を持っていたのだけど、顔はコワイし中身もブッ飛んでる人だということがよくわかりました(真面目でないとは言ってない)。「食べられるロボット」とかいう発想ふつう出てこないだろ。しかも即それを作れよとロボット制作会社の人に振る(笑)。

興味ふかいのが、回転寿司の話。あれは裏で機械が握ってんだろ、って話の後で……

機械が握っててネタを置いてるだけなんやけど、手袋した生身の人間がネタを置くのとロボットが自動的にネタ置くのとどっちが気分いいですか? ロボットでしょう。ロボットが全部作ったらまったく気持ち悪さがないんですよ。

「ロボットでしょう」! えっそうか? ロボットか? ロボットが握ってたらちょっとなぁ、って気分になりませんか? って思ったんだけど、その後読んでなっとく。

極論すれば食は二通りになるんです。こういう店でマスターを信用できる、人間関係がちゃんとできるところはちゃんと手作りの料理がたべたいというお店。かたや、そうじゃない、知らない食堂でどんな人が作ってるのかわからないようなところでは気持ち悪くて食いたくない。だったらロボットの方がいいやっていうお店。完全に両極化します。回転寿司は表に機械を出してロボットが作ってますって見せるのが主流になりますよ。大衆向けの居酒屋チェーンなんかもそう。そっちのほうが絶対に気持ちいいんです。

まぁそうですね。これはあれだ、あの話だ、ワタミやすき家みたいなブラックな居酒屋や牛丼屋で店員がロボットみたいな扱い受けててバカッターさらすようなところは、ホンモノのロボットに置き換えたほうが人道的だし信頼もできる、ってことですよね。

サンフランシスコのオシャレサラダ屋みたいな、一見機械化裏では人力、みたいなのがまだあるのは過渡期だからなんでしょうね。そしてこれは「これからなくなる職業」の話とかベーシックインカムの話とかにも絡んでくるんだけど今日はこのへんで。