グローバルスタンダード＝アメリカスタンダード

わたしは反米というか、嫌米なので、ついこういう本を買ってしまいがちです。

世界がもし全部アメリカになったら

見ての通り『世界がもし100人の村だったら』みたいですが、ちょっと観点を変えて、世界中の国がみなアメリカのようになってしまったらどうなるか、というのをやってます。

もしアメリカのような頻度で
すべての国が紛争に介入したならば
1年間に176件の戦争が起こる。
今世界で起きている戦争は
1年間に48件。
けれども
世界が全部アメリカになったら
2日に1回新しい戦争が起きるわけ。
イラクへ送ったように
兵士を派遣すれば
2640万人がいつも戦場にいる。
その戦争でイラクと同じように
民間人が殺されたなら
1年で651万人が犠牲になる。
兵士もまた17万6000人が。

なんだか無茶な感じ。アメリカ本来の異常さとこの本の手法の強引さが掛け合わされて、たまらなく出鱈目な世界の出現。

この他にも、たとえば、「もしアメリカと同じように世界の国が銃を持ったら、4人に3人が銃を持つことになる」などという主張も。いや、それって単純に、すでにアメリカはそういう状態だってことじゃん（出回ってる銃の総数で言うと、そのぐらいになるらしい）。「アメリカ人並みに車に乗ったら、世界のガソリンは6年で使い切る」「アメリカ並みに核弾頭を持ったら、日本は3354発、東京は320発、世田谷区に21発」とか。

けれど、いちばん驚いたのは、アメリカ人は慈善大好き！というところ。なんと1年に国民1人あたり6万8391円も寄付をするらしい！！　……はぁ！？　……………はあ！？！？　ビルゲイツのせい？？と思ったらそうでもない（いや、ゲイツは実際、この数字に影響が出るくらい寄付してるけど）。どうもググって調べてみた感じでは、この数字に間違いはないみたい。アメリカ人はなんと、収入の平均2%を寄付に回すのだそうです。えー、考えられない。毎月手取り20万円（誰の収入？）としたら実に4000円です！　ちなみに日本人の1年間の国民1人あたり寄付額は915円だそうです。しょぼん。

「国連の分担金の滞納額が最大」の記事とか見て、金も出さないくせにデカい口利くなよなーおい、とか思ってたんですが、ケチなのはアメリカ政府であって国民ではないのかも。

いやー、こりゃ、どれだけクリックしまくっても追いつきそうにないですね。わたしにも、あなたにも、まだまだいくらでも「善き人」になれる機会が残されているってわけですか。