すべての夢のたび。

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ヨコハマトリエンナーレ2011行ってきた

現代美術展。前回、前々回と行きましたが、3年に1度のイベントなので今年も行ってきました。テーマは"OUR MAGIC HOUR ―世界はどこまで知ることができるか?―"。先に言っちゃうと、今年のはあんまり面白くなかったw

メイン会場は横浜美術館で、桜木町の駅から徒歩10分ほど。11時開館で、少し過ぎてから行ったら当日券買う列で30分近く並んだ。コンビニの端末とかでチケット買えるらしいので、それがいいかも。横浜美術館は初めて行ったけど、中央に大きく吹き抜けが取られていて、パリで寄ったナントカ美術館を思い出した。

んで、ちょっと「?」だったのが、教科書で見るような有名作品もいくつも展示してあったことです。マグリットとか。マグリット生きてねーよなーとか思った。これらはもともと横浜美術館の所蔵品なわけですが、「今回のテーマにマッチする!」と判断が下されて、作者になり代わった誰かの責任において展示されたのでしょうね。なんか作品集まらなくてスペース余ったから出してみた、とかじゃないことを祈る。

横尾忠則さんの新作が展示されてました。とても大きなキャンバスにY字路を描いたものが十数点も。しかしその全てが、画面がとても暗く、目を凝らさないと何が描かれているのかよくわからないようなものばかり。一方、鮮やかな夕焼け空とシルエットの写真を多数並べた作品もあって、これは後で確認したら荒木経惟さんだった!のでした。この対比は面白いなーと思った。荒木さんのは2010年作、横尾さんのは2011年作だったので、もしかして震災が関係してんのかなーとかは安易すぎますね。

オノ・ヨーコ作品は、透明なパネルで作られたちょっとした迷路を入っていくと、中央に1台の電話が設置されているというもの。そこに、ときどき、オノ・ヨーコ本人からの直通電話が掛かってくるということになっている。もちろん数分見ていた限りでは誰も電話を受けておらず、みな微妙な顔をして迷路から出てきてましたがw

会場入ってすぐのところにあった、なんかキラキラした粒を一面にぶちまけたような展示。らしいなぁ、と思って特に気に止めなかったのですが、あとでガイドブックを見たら、2800万個のイミテーションダイヤの中に1つだけほんものが混じってる、という作品だったらしい。いろいろ考えさせられますね。ほんとに混じってるのとかw あとでどうするんだろう、ホンモノ探しだすのかな?と思ったけど、イミテーションだろうとそれなりの価格だろうし、探す手間が見合わなそう。

あと面白かったのが、工事現場の足場で使うパイプで、実際に会場内に足場っぽいのが組まれてる作品。展示室の外から見てもなんかブオーンとか音がしてる。近づいていくと、足場の下の中央部に大きなオルゴールのようなものが置かれており筒が回転している。そしてなんと、鳴っているのはパイプそのもので、あちこちに穴が開けられていて送風されパイプオルガンのように曲を奏でているんですね。無骨なパイプから荘厳な教会音楽っぽいのが流れてくるという。この意外性が良かった。

でまぁ、他にもいろいろあったのですが、全体としての印象は、「お上品で小粒」。メイン会場が美術館であるという制約なのか、ディレクターの個性なのか、それはわかりませんが。以前とか、近づくのも嫌な変な音出してる奴(そして近づくと臭い)とか、見渡す限りっぽい奴とか、いろいろあったんですけどねー。あと相変わらずビデオ・インスタレーションが多い。あれやなんですよね。暗い部屋にカーテンをくぐって入ってくと、途中から映写を見ることになり、わけわからなさも相まってすぐ出てくることになる。作者は、最初から見て欲しいとか思わないんだろうか? 途中から見てもよい程度の作品なんだろうか? ていうか見る側に求める条件が多すぎるだろ。パッと見ておおっと思うデカい立体モノが基本的に好きですw


1時間ちょっとで横浜美術館を回ってしまったので、無料バスで会場を移動。今度は日本郵船海岸通倉庫。まぁ歩いても余裕で行ける距離ですが。こちらのほうが会場規模は小さく、誰でも知ってるような作家もいないのですが、見て面白いものはこっちのほうが多かったように思います。アートっていうかパフォーマンスなんですけど、GPSを付けた作家本人とボランティアがホーチミン市と横浜市を走り回って満開の桜の木を描き出すやつがよかった。

んでまた無料バスで移動。こんどは新港ピア。しかしここはヨコハマトリエンナーレ2011の会場ではありません。連携プログラムの「新・港村」ってやつをやってる。チケットはここにも入れるようになってるやつを200円増しで買いましたが、ここ単独のやつは300円。トリエンナーレは当日のみ有効だけど、こちらはパスポートってことで会期中出入り自由らしい。ここはなんていうか、ちょっと学園祭っぽいっていうか中央線ぽいっていうか……。いや、もっと綺麗ではありますけど、なんていうか準備中。そこらをうろうろしてるのが客なのかアーティストなのかわからない。もっと時間を掛けて回るつもりで、かつ人とコミュニケーションを取るつもりだったら面白かったんでしょうけど。

それからちょっと歩いてJICA横浜へ。honさんからJICAで食事はどう?とお薦められて行ったのですが、喫茶時間になっており食事メニューはスチロール容器の「浜っこカレー」500円しかなかった、のでそれを頼み、あとインドのビールを頼んだ。カレーには具として薄切りこんにゃくが入っており、これが横浜か、と思いました。広くてガラガラで静かなカフェからぼーっとベイブリッジや客船を眺めながらカレー食べてビール飲んだ。3年後にはぜひランチタイムに行きたいと思います。

そして歩いて移動、今度はヨコハマ創造都市センターへ。トリエンナーレのweb見ると、会場として「横浜美術館」「日本郵船海岸通倉庫」「ヨコハマ創造都市センター」の3ヶ所が掲載されてるんでした。一方で、チケットを見るとここは掲載されていない。さて行ってみると、ある作家の作品が2点あるだけなんでした。みんな「え、こんだけ……」って顔w 無料バスもここは寄らないし、なのでわざわざ歩いてやってきたらこの有様w webからも外したほうがいいんじゃないかなー。

他にも会場外展示は市内にいくつかあったみたいなんですが、結構疲れたしもういいかなーと思って帰ることにしました。夜に映画でも見ようと思ってたんだけど時間が空きすぎだったのでやめた。帰りに神保町へ寄って、一旦家戻って荷物置いて本とiPhoneだけ持って飲みにでて、そんなふうで一日が終わりました。


以下、Instagramに投稿した写真ですが、撮って面白そうと思ったものなので、記事中での言及とはあまり関係ないです。

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