すべての夢のたび。

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棒メディアの可能性

http://d.hatena.ne.jp/./REV/20060708#p2


このへんから。どんな大量の情報でも、棒が1本あれば持ち運びできます、という話。

たとえば、"michiaki"という文字列があったとします。これを16進数のアスキーコードで表すと、"m"がx6D、"i"がx69、以下、63、68、69、61、6B、69、というようになります。説明しやすくするために10進数に直すと、"m"が109、"i"が105、以下、99、104、105、97、107、105、となります。アスキーコードは0から255までなので最大3桁、ということで、桁数を揃えるために、3桁に満たない場合は頭に0を付けることにしますね。たとえば99は099とします。

で、変換した数字を全部つなげます。「109105099104105097107105」となります。さらに、その数字の頭に「0.」を付けて、小数として扱うことにします。「0.109105099104105097107105」となります。さて、ここで、棒を1本用意します。そして、棒の長さを1と考えた場合に、棒の端から「0.109105099104105097107105」の位置にあたる部分にしるしを付けます。「棒の長さ:しるしの位置」の比が「1:0.109105……」になるようにするのです。これで、"michiaki"という文字列を、棒の上のただひとつの点にコード化できたことになります。

棒を渡された人は、逆の手順を踏めばよいわけです。棒の長さとしるしの位置を測って比率を割り出し、小数部の数字を取り出し、3桁ごとに区切ってアスキーコードに直し、それから文字に変換する、と。

というわけで、コード化の手順さえちゃんと取り決めておけば、どれだけ大量の情報であっても、同じやり方で棒の上の一点として表すことができます。文庫本1冊でも、ハードディスクまるごと1個でも、インターネット上の全情報であったとしても、理論的には可能なはずです。画像や音声があったとしてもデジタルデータに変換できるなら棒の上に記録できます。まぁ現実的には測定精度の関係で"michiaki"というたった8文字ですら、そこらの棒に記録するのは難しいでしょうね。しかし精度の問題さえなければ理論的には可能なのです。


……って話じゃないんですよね、たしかこれは。不確定性原理と同じように、測定精度が上がれば解決する、という問題ではなかったはず。実際は、空間は離散的なんじゃありませんでしたっけ? つまり世界には「最少の長さ」というものが存在し、それ以下の長さを考えることは端的に無意味、空間は実はズームしてみると飛び飛びなんです、みたいな(要するに、点を打てる場所はあらかじめ決まっているので、いくら測定精度が向上しようと、棒メディアの記憶容量は実際はたいしたことはない)。その辺の話はきっとこのエントリを読んだ詳しい人がフォローしてくれるに違いありません。