すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

理屈はわからんでも飛ぶからまぁいいか

飛行機が飛ぶ話のつづき。ってかもう自分的には片付いた気分ではあるんですが。みなさん仰ることが違ってて面白いですね。


http://d.hatena.ne.jp/rulia046/20061222

 さておき。
 槍玉に挙げた「よくある説明」だけど。むしろ、何故、迎え角が無い、あるいは無いように見える状態でも飛行機は飛んでいられるかの説明をしてるんだ、というコトだろう。見てわかるような大きな迎え角があれば飛びそうなのは普通に、直感的に納得できる範囲で、疑問の対象にならないから説明されない。そういうコトなんじゃねえの?


「疑問の対象にならないから説明されない」は、違うと思いました。こちらのページには下記のような記述があります。

「『ベルヌーイの定理』説に挑む」は科学面の記事としては異例ともいえる反響があったそうである。飛行機の翼になぜ揚力が発生するか、ということが話題であった。「飛行を理解する」の共著者デビッド・アンダーソン氏は、通常行われている「ベルヌーイの定理」による説明は間違っているという。編集部に寄せられた意見は、アンダーソン氏に反対と賛成の意見に二分されているらしい。


イギリスの「ニューサイエンティスト」誌に掲載された「飛行機は反作用で飛ぶ」説は大反響を巻き起こした、とか。それって、この説が、ちっとも「あたりまえ」じゃないから起きること、ですよね? つーか『99・9%は仮説』を書いたサイエンスライターの竹内薫さんも、「飛行機はベルヌーイの定理で飛んでる」と思い込んでいたから「こういうこともあるんだよ」って本で紹介したわけですし。もちろんぼくも反作用説は初耳でした。るりあさんによると「書いてあるところには書いてある」とのことですが。

と言いますか、こちらのページ(さっきの続き)では「飛行力学の専門家である東京大学大学院航空宇宙工学専攻・鈴木真二教授」に解説を頂いてるのですが、なんとびっくりですよ?

 翼に渦が存在すれば、翼の周りに時計回りの旋回流が発生するので、後縁から流れるように全体の流れ場が変化する。あとは「ベルヌーイの定理」で揚力が発生する。翼が揚力を発生するのは、翼が上に反っているためではなく、翼が鋭い後縁を持つことが重要であったのだ。クッタがこのことを発見したのは、ライト兄弟が初飛行に成功する 1 年前の 1902 年のことである。迎え角が大きくなると揚力が大きくなることも渦によって説明できる。迎え角が大きくなると、流れを後縁からスムーズに流すために必要となる渦の強さが大きくなるからである。


あれほど「翼の形が大事」「上面の空気の流れが速まって気圧が下がり」と聞かされていたのに、なーんと専門家の言うことにゃ、大事なのは「翼が鋭い後縁を持つこと」だそうです。あらまぁそいつは初耳ですわー。そしてオチは「現在でも結局最後は風洞実験」だということです。


認知の仕方を変えれば?ってハナシも出てましたね。自分もそれでまぁいいとは思うんですが、気になるのは、「では飛行機の設計はいったいどういう原理に基づいてなされているのか?」ってことです。一生懸命翼の上面の反り具合とか計算して、でも実は後縁の鋭さで飛んでたとしたら、それってどうなんだ。認知の仕方を変えても物理的結果は変わらないと思うんですが(カンソクモンダイとかあるので変わらないとは言い切れませんw)。でもそこそこの数字が出てれば、最後の風洞実験でなんとでもツジツマを合わせられるんですかね。

あと、人生に必要な知識でもない、ってハナシも。それを言っちゃー、オタクの持ってる知識とか、いやオタクが作ったり見たり書いたり読んだり描いたり、売ったり買ったりするものほぼすべても、ソレに該当するような気もします。やっぱりオタクはいらない子だった? そうだったのかも。