すべての夢のたび。

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民主党も良いことをする

 200年に1度の大洪水に備えたスーパー堤防は、首都圏や近畿圏の6河川で計872キロを整備する計画。社会資本整備特別会計の事業として1987年から実施され、今年4月までに約7000億円の事業費が投じられている。 しかし、完成・整備中は約50キロ(全体の5・8%)にとどまり、整備を今後続けた場合、全計画の完成までに400年かかり、事業費は12兆円に膨らむと試算されていた。


事業仕分けでスーパー堤防事業が廃止と決まったそうです。

 幅が2〜300mもある緩やかな傾斜の盛り土堤防――。理想的な堤防になるだろう。テリー伊藤が考えつきそうな気宇壮大な計画だが、そのためには、両岸最大約600mの土地をいったん更地にしなければならず、現在の土地利用者を(いったん)移転させて、何年も工事しなければならない。この事業は荒川、江戸川など、東京・大阪の6河川の下流域で計画されているという。本気で実現するとなれば、始皇帝でもカネと時間に困りそうだ。


スーパー堤防にはちょいと因縁がありましてね。じつは、以前住んでいたところが多摩川沿いで計画地に入ってまして、スーパー堤防の説明会に行ってきたことがあるのですよ。

まず図を見せられてナニコレ…と思った。「200年に一度の大洪水に備えたスーパー堤防」と聞くと、単純に大きな堤防を作るのかと思ったのですが、そうではなく、高さはそのままで非常に幅のある堤防だという。要は、川の水は堤防を乗り越えて溢れるわけでなく、堤防が決壊するから洪水になるわけです。そこで、非常に傾斜の緩やかな堤防を作ってやることで絶対決壊が起きないようにするのです。

で、ぼくの住んでいたとある分譲住宅は堤防、というか多摩川土手から200m以上もあるのですが、工事区域なのでいずれは立ち退いていただくことになる、と。そして次が信じられない。「新居に移る際の費用に関しては、低利で融資いたします」と。はぁ??と耳を疑った。貸す? いやふつう、立ち退き料を出すものだろ…。タダで強制収用かよと。これが"おやくにん"かぁ、と思った。ここから「そんなのあり得ないから」ってこっちが言って交渉が始まるんですかね? まずはともかく「タダで渡せ」と一度は言ってみるのかなぁ。

まぁこんなじゃ工事進むわけないよね、と思っていたら、今日のニュースでは、現在のペースでいくと完成に400年かかると(笑)。ガウディも驚くわ。400年経つまえに多分どこかの星に移民してるだろうし、その前に天候制御だってできてるんじゃないか(テラフォーミングできる技術があればね)。ていうか、200年に1度の洪水が2回来ちゃうじゃんよ!(笑)

スーパー堤防計画で子や孫やずっとずっとその先まで安泰だ…と思っていた土建屋さんや政治家さんがいたのかどうかは知りませんが、ま、バカみたいな(ほんと、バカみたいとしか言えない)話が中止と決まってよかったです。ぼくが為政者であれば、まぁほおっておきますよね。洪水で死んだ人に見舞い金を出して堤防をちょっと作り直したほうがずっとお安く上がるはず。そういう「人が死ぬの前提」みたいな話は絶対口には出せませんけれども。