すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

時間についての新しい考え方

第四の次元は"時間"ではない?
ある事象と別の事象との期間を測定する手段として使われるのが、時間という概念だ。時間という概念は、直感的にも十分納得できるものであり、物理系を数学的に表すにも欠かせない。たとえば物体の速度は、ある時間内における位置の変動として表される。
しかしここにきて、ニュートン由来の時間の概念(四次元時空の四番目の次元であり、客観的に「流れる」絶対的な量)を否定する理論を唱える物理学者が出現した。ニュートン時間は、もっと正確な概念に置き換えられるべきだというのだ。時間は「事象の変化の順序を表す数値(numerical order of change)」であるとするのだ。


これについてなんか書こう、と思ってすっかり忘れていました。そしてどこの誰のエントリだったのか探すのに時間が掛かったw

時間は単に「事象の変化の順序を表す数値」だという。元のエントリを見るとわかりますが、とても大胆で刺激的なアイデアです。でも、直感と一致する部分もかなりある。エントロピーが増大して宇宙が熱的死を迎えたとします。そこに変化するものが何もなかったら、時間が経過したと言えるのか? この新しい考え方に沿って言えば、時間は経過しないのでしょう。また、ビッグバン以前には時間はどうだったのか、ということもしばしば言われますが、これについても、そこにはなにもないのだから、当然時間もない、こういう解釈になるのでしょうね。

しかしよくわからないところもあります。

もちろん、時間を頭ごなしに否定しているのではない。時間は絶対的なものではなく、むしろ「空間の一部」として考えるほうがよいということだ。縦・横・高さの三次元に時間を加えたものを「四次元時空」と呼んでいるが、Sorliのチームは、時間を特別扱いしない、単なる四つの次元として時空を捉えるべきだというのだ。


これは概念化が難しいなぁ。時間を空間の一部として考える? 単なる四つの次元として時空を捉える? 1tickの経過ごとに縦横高さの空間をもう一揃い用意するようなイメージでしか考えられないけど、それでいいのかな。時間込みの四次元空間で5目並べをするとして、(1tickを1秒としたら)同じ座標に石が5秒存在したから5目並びました、みたいなそんな感じでしょうか?

あと、「事象の変化」というのは主観的にしか捉えられないのではないか、という気もします。何をもって変化と言うのか。石のごとくに動かない石を眺めていても、クローズアップしてみればなんかの原子がいろいろ動きまわってたりして、これは変化と言わないのか? 観察者が対象としている領域のスケール的には変化はない、ということになるのか。すると、時間は局所的に流れたり流れなかったりするのか。とか考えると、単なる空間の一部じゃなくってやっぱりちょっと特別扱いなんじゃないかなーという感じもしますが、まぁおおもとの英語のエントリや論文を読みとく能力がないので、そのへんよくわかりません。日本語で詳しく解説が出たらいいのですけど。

でも面白いですよね、この考え方。カネゴンさんは「この論文で現在の各種方程式が変わるわけではなさそう」って書かれてますけど、そうなのかなー。ぼくは少し変わるような気がする。例えば、時間に過去から未来への向きがあることが、事象の変化の順序を人間が主観的に認識した結果だとしたら、現在の時間対称的な方程式に「人間の意識」を組み込んで方向付けしてやらなければいけないのではないか、なんて気もします。