"Real-time Face Capture and Reenactment"だそうです。最後の単語がなに? リーンアクトメントって意味わからん、と思いました。これは"act"に接頭語"en-"が付いた"enact"に接尾語"-ment"が付いた"enactment"に接頭語"re-"が付いたもの、と考えるっぽいです。発音も"リーン"じゃなくて"リエン"なんでしょうね。「再演」と訳しましたがいいんでしょうか。
というわけで、ムービー見るとわかりますけど、ある人物の動画があって、その表情だけを、後から別人の表情を「貼り付け」て置き換えることができるという。これは応用範囲が広そうだなー。基本的に悪いことしか思いつかないですが……。
昔は「証拠写真」みたいな言い方があって、写真が残ってたらもう言い逃れはできないって時代があったんですが、共産主義国とかガンガン写真修正するし、Photoshopも出てくるしプリクラも出てきてもう写真の加工は誰でもやる一般的なものになってしまいました(その割には週刊誌とかで芸能人のヤバい写真が掲載されるとみんな加工無しのホンモノ!と疑わないのはなぜだかよくわからないですが)。
でも動画の加工は当面無理って思われてましたけど、少し前には動画から特定のオブジェクトを消去する技術もできたし、こんなふうに表情まで書き換え可能になって、もはや動画も聖域ではないってことですね。
未来の人が混乱するかな。この写真は/動画は加工されてない、って確実に判定できる技術なんて原理的に無理ですしね。まぁそんなもんか。過去は不変ではない、っていうか過去なんてどこにもないんです。突然政治的な話になりますけど、ぼくは「歴史修正主義者」って言葉が嫌いで。なんでかって言うとそれって「どこかに固定的な正しい歴史があるが、それを修正したがる者がいる」ってことですよね。そんなわけねーだろっていう。正しい歴史があるなんて考えがまず誤り、妄想ってことです。現在であれば、先の大戦の戦勝国が書いたものが正しい歴史とされています。歴史とは力がある者によって常に書き換えられ制定されるものであって、修正されるものじゃない。修正版じゃなくて、どの版も正版、等しく同じ価値を持つもの、ってことです。と言っても事実はひとつしかないので、事実から大幅に離れた歴史は作りにくいでしょうけどね。