すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

自分の頭でちゃんと考えてみること

株式会社はてな代表取締役の近藤さんの日記に、

なぜ他人の家に勝手に侵入してはならないかといえば、それはあなたが招かれてないからであり、窓に鉄格子がついているからではない。

ってフレーズが引用されていました。もともとはPerlというプログラミング言語の、変数の変更に関する制限がゆるい理由を例えたもののようですが、これを見て、むかし読んだ本のある文を思い出しました。

覚醒のネットワーク―こころを深層から癒す (講談社プラスアルファ文庫)

覚醒のネットワーク―こころを深層から癒す (講談社プラスアルファ文庫)

このなかの「ディープエコロジーとはなにか」ということを説明した文章です。うろおぼえなので細部はちがうと思います。

なぜ川に廃水を流してはいけないかというと、それは、それが巡り巡ってわたしたちの口に入るからではありません。川に住む魚がわたしたちと共に生きる仲間だとするならば、そこに毒を注ぎ込むことはできないでしょう?

そうだよなぁ、と何度もうなずいたものです。これを、深い理解からのエコロジーというようです。(でも食べるけどね)


思い出しついでに考えてみました。昨日の記事にひっかけて、

なぜ著作物の無断複製がいけないかといえば、それは著作権法で禁止されているからではない。著作者に対するリスペクトがあり、創作の苦しみを知っているならば、それを平気でコピーして知らん顔はできないだろう。

「ルールは守れ。なぜなら、ルールは守るべきだからだ」と言ってしまわないよう、もういちどその理由を考えてみることはいいと思います。


そういえば、昨日はじめて「はてな利用規約」を読みました。うん、たぶんユーザー登録時に読まなきゃいけなかったんでしょうけど、でもちゃんと読んでる人はあまりいないと思います(アンケート取りたい気分)。どっか海外のソフトハウスで、パソコンのソフトのインストール時に出てくる注意書きの最後に「メールをくださった方にはお金を差し上げます」と書いておいたら、1人くらいしか応募がなかったという話を聞いたことがあります。

ちゃんと読ませる必要があるなら、読後にテストをやればよいのです。テストをやるなら、そんなサイトの登録ユーザーは激減するでしょう。つまり「はてな利用規約」は、内容はきちんとしていますけど、書いた方はちゃんと読まれることを考えて掲示しているのではない。というより、「そんなもの読まなくてもみんなはてなのいろんなサービスを使えている」という事実がすでにある。はてなはちゃんと回っている。そこにはなにか非常に美しい仕組みがあるように見える。

ここまで考えて、「はっ」と気づきました。

はてなのシステムがうまく機能しているのは、利用規約がしっかりしているからでも、運営がクイックでスマートだからでもない。はてなのすべてのサービスが「人は                                 である」ということに基を置いてデザインされているからだ。

見えてしまいました。間違いなく、これがはてなの神髄だと思います。(書きませんけど)


では最後に。

はてなダイアリーで他人を侮辱したり、誹謗中傷をしたり、差別発言をしてはいけないのは、利用規約第6条にそう定められているからではない。はてなのスタッフのみなさんが、それを見たときに心を痛めるからである。


なんてね。キレイゴトも、好きなんですよ?