すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

知っときたい 理解のまずしさ

ほっとけない 世界のまずしさ

もう1回だけ書きますのでお付き合いください。「アフリカの貧困に関心がある」というより、この問題に関心がある人に関心があるのです(またメタか)。


このキャンペーンはチャリティですか?

「お金ではなく、あなたの声をください。その声をあらわすホワイトバンドを身につけてください。」
これが、世界で展開するホワイトバンドプロジェクトの共通のテーマです。
このキャンペーンのゴール(目的)は、寄付を募ることでなく、啓発活動だけでもなく、啓発活動の結果として「貧困をなくす政策をみんなで選択する」ことです。


なのになぜ、いままでと同じアプローチを取るのか? そのせいでまた、みなが勘違いしてしまうではないですか。じじつ、「ホワイトバンド買った。ちょっとはアフリカの役に立つカナ?」「すこしの偽善でも、やらないよりマシだろう」「買ったけど、恥ずかしいからしまっておく」なんて書いてるブログが結構目に付きます。バンドを買ったくらいの寄付じゃ石ころほども役に立たないし(バンドを買った全員が全財産を寄付したら、ちょっとはアフリカの貧困を改善できるかも?)、このバンドは付けないと意味がまったくないものなのに。

そして、多くの人は、バンドを買ったことで満足してしまう。そこで止まってしまう(それが、世界の貧困が継続する原因なのに!)。300円の免罪符。まずしい人々にほどこしを与えて、払った額に見合わないほどの充実感を得、なんだか社会に参加した気分に。コストパフォーマンス最高。

というような図式が見えてしまいまして。いやあ、白いバンドを付けようなんてアイデアは、どこの広告代理店が考えたんだ? スポンサーは先進各国政府ですか? とか陰謀論者になってしまうんですよ。だって、本気でアフリカの貧困を解決しようと思ったら、もーのーすーごーくー、大変ですよ? でも何年かおきにこういうキャンペーンをやっておけば、国民のみなさんは満足するし、本質的な問題から目をそらさせておけるじゃないですか。そしてアフリカの貧困解決に回してしまうかもしれなかったお金で、お買い物をさせてあげることができます。それが資本主義でしょう?

広告代理店云々はフィクションとしても、実際に起きてしまってることはこれに近い。だから、なんでいままでと同じように「売り上げの3割寄付」「募金箱」なんてやってるのか、ほんと疑問なんですよね。寄付じゃダメなんだってもっと声を大きくして言わないと。


それと、「100億ドル単位の債務免除」というのもよくわからないのです。その額はなんだ?と。ふつー、銀行がお金を貸すときは、融資先に返済能力があるか厳密に審査し、詳細な返済計画を立てさせますよね。なのに、このありえない焦げ付き方はいったい??? 融資を許可した奴クビ飛ばないの? ていうかそれほんとに融資なの? ここで思い出されるのが、たとえば日本のODAでアフリカにダムやら道路やら工場やら港やら作るのは、贈賄談合大好きな、日本の建設会社だってことです。ははーん。んじゃもしかして、貸したお金はもー日本に戻ってきてるから、チャラにさせても痛くないよーってことなんですか?


そして、このキャンペーンの真のビジョンは、どういうものなんだろう? 

世界の貧困をなくすために、日本にできることは、
援助をふやす、援助をよくする、
最貧国の高すぎる返済金利を少なくする、
そして貿易をフェアにする、この4つです。


それから、その先は? 「途上国」って、先進国へ向かう途上、なんですよねやっぱり。アフリカの皆さんに家を与え、食べものと健康と教育を与え、TVと自動車とパソコンを買っていただいて、資本主義ゲームに参加させるのが目的なんでしょうか? それもどうよ?と思うけど、「そうしたい」って言われたら、ダメとは言えないですよねぇ。だってもう、いい思いをしてる人たちをさんざん見ちゃってるわけだから。いや、そこまで辿り着く前に、中国とインドが地球を食いつぶしちゃうかもしれませんが。


まぁそんなふうで、結論は「よくわかんない」でした。これは、いいものなのか、わるいものなのか、わかんない。動きそうだったら乗りたい、力を貸したいとは思うんだけど、まぁこう思ってる人が多いうちは世界は動かないわけですよね。でもみなさまも、わからないとこは自分で調べて、自分で考えてみることをおすすめいたします。