すべての夢のたび。

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なぜ安いジーンズでよくなったのか

ユニクロを始めとして、スーパーマーケットなども参入して安いジーンズの価格競争が始まり、既存のジーンズブランドは大打撃を受けているという。ぼくもここしばらく、週末はユニクロの1980円だかのジーンズで歩き回っている。正直、リーバイスやエドウィン(しか持ってないけど)と履き心地に差は感じず、これで何の問題もないように思う。

以前よりユニクロは、既存大手ブランドの1/2や1/3の価格でジーンズを扱っていた。でも、それほど流行ってはいなかったというか、むしろ履いていると後ろ指を指されるような感覚はあったと思う。ここに来てなぜ低価格ジーンズが急に流行り始めたんだろうか?

もちろん不況の影響はある。ユニクロほか各社の企業努力で、元から安いジーンズが更に安く、1000円を切るというもう冗談としか思えない価格のものまで出てきたこともある。そして、皆が言う。価格を考えたらこれは充分すぎる品質ではないか。

ぼくは、ちがうな、と思う。ほんとうは、皆がユニクロを履くのなら自分が履いても恥ずかしくない、ということなのだ。ユニクロジーンズを部屋の外で履いていいのだ、というふうに、ある時空気が変わったのだ。そして更にひどいことに、元々作業着であるジーンズなんかに高い金を出す奴は馬鹿だ、などと皆で共謀して価値の逆転まで図ろうとする。ルサンチマン剥き出しだ。

まぁ、既存ブランドの慢心はあったと思う。明らかに高すぎる価格でも売れてしまうことに危うさを感じてはいなかったんだろうか。しかしもう機を逸した。今更価格を下げてもブランド価値を傷つけるばかりだし、大量生産のユニクロやスーパーと勝負出来る価格まで下げることも無理だろう。それでもリーバイスなら買われるだろうけれど、マニアしか名を知らないような小さなブランドは淘汰されるばかりではないか。

安くて品質が充分ならばよい、とは単純には思わない。世の中は実用だけでなく遊びも必要だ。手が掛かっていて、結果として高い。美や憧れの対象や文化として、そういうものも必要だろうと思う。ただぼくはそれをあまり必要としない(笑)。そこがちょっと難しいところだけど。


ところでユニクロの前にぼくがしばらくずっと履いていたのは無印良品のジーンズだ。これは明らかに他と履き心地が異なる珍しいもので、お金が余ってる人は買ってみたらいいと思う(と言っても5000円くらいだ)。生地がとても柔らかくて皮膚に擦れる感じがなく、そして裁断が立体的で履きやすい。ユニクロに飽きたらまたこれに戻るだろう。