すべての夢のたび。

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グルーポンおせち事件についての個人的な関心と倫理

正月早々、大変笑わせていただきました。まぁ、最初の写真のインパクトがすごかったですよね。


グルーポンという会社の問題点などは詳しい方に譲ります。ぼくが気になったのは、どういう経過を辿ってあんな「残飯のようなおせち」が届けられるに至ったのか、という点です。詐欺? 事故? それとも……?

最初に写真が掲載された食べログの投稿には、電話での謝罪には誠意が感じられたというようなことが書かれていたので、これは外注したのがノーチェックで発送されてしまったのかな、と思いました。そして実店舗を持っている店だし詐欺のセンはないだろう、と。ところが次々2ちゃんにupされる関係者のブログや写真を見ると、どうもちゃんと自分たちで作ってるようなんですよね。こういう時に、2ちゃんねるの情報収集能力はハンパない。

しかも、その写真の中でおせちを詰めているバイトとおぼしき人たちが、皆笑顔なんですよ。ピースとかしちゃって。もうひとつ、手伝いに行ったらしい他店の人のブログの「電話が鳴り止まない大晦日になるだろうが、自分たちで出した結果だ」的記述。ぼくは推理しました。たぶんこれ、学生ノリ+集団心理かなんかで、材料なくなっちゃったけどどうしよう!えーいもう取り敢えず詰めるだけ詰めて発送しちゃえ!期限には間に合わせろ!あとでちゃんと謝ればきっと解ってもらえるよ!よし!やった!俺らよくやった!……みたいな状態に陥っちゃったんじゃないかなーと。

そして果たして、まさかまさかの社長インタビューが掲載され、まぁだいたい予想通りかなーという感じの内容で、ぼくは満足し、この事件はぼくにとっていったん終了しました。


ところが。

社長辞任という新ネタを耳にして、掲載された謝罪文を読むと、なんだか明らかなウソが書かれてるんですね。

衛生面につきましても、店内全体を冷やしキャップ、マスク、手袋着用で調理から詰め込みまでを行っております。

ぼくが見た「バイトらしき人たちがおせちを詰めてる写真」は、キャップなしマスクなし、エプロンすらなし、外を歩いてきたそのままのような全くの普段着での作業風景でした。その写真はもう幾度も2ちゃんねるやまとめブログにupされています。なんで今更、見え透いたウソをつくのだろうか? (ていうか、これ、わざわざ書くまでもない当然のことなのに、2ちゃんのスレに反応しちゃってるんですよね)

2ちゃんねるで度々発生する「祭り」を見ていると、「やらかした」人たちがとる行動パターンがいつも全く一緒なのに気づきます。コメントの削除、記事の削除、アカウントの削除。逃亡・沈黙。2ちゃんねるのスレッドでの、無関係な人を装っての擁護(そしてすぐ工作バレ)。謝罪文での、詳細を知っている人を苛立たせるウソ・取り繕い。

学習能力ないな、といままでは感じていました。でもたぶんそれはちがう。彼ら自身だってこういうニュース/祭りは何度も見ているはずです。でも、いざ自分たちが実際に「やらかした」時には、みーんな同じ行動になってしまう……。ぼくは考えを変えました。これは、そういうものなのだろうと。つまり、こいつは学習ができるようなものではなく、誰も誰でもが、「やらかした」時には同じ行動をとるのだろう。被害を最小限に押さえようとし、そのためには何でもしてしまう、ウソもついてしまうのでしょう。そして多分ぼく自身も、もしなにかやらかしたら同じ行動をとるのでしょう。

ぼくも多分同じです。しかしよく言われる「もし自分がその立場になったら嫌だろ? だからほどほどにしとけよ」というような言葉。これ、前後は論理的には繋がってないですよね? ぼくは、仮に自分がやらかしたときにはなるべくそっとしておいて欲しいのですが(笑)、人のやらかしたのにはツッコミ入れて大笑いしたいです。ぼくがやらかしたら笑われることも知ってる、でも今はそうではない。だから今は笑ってもいい……「だから」でここを繋ぎたくなってしまうのですが、これも間違いなんでしょうね。「もし自分が―だから他人に」は論理では繋げない。想像力と倫理だけが繋ぐ可能性を持っているのではないか? ただそれでも、地獄に落ちても別に構わないんだよ、と思ってる人には、もはやそれ以上掛ける言葉はないんじゃないかと思いますけどね。

そんなわけでまだしばらく楽しませてもらおうと思いますが。すでに全国紙にも「バードカフェ」の店名入りで記事が掲載され、NHKでも流れたみたいです。年明けて営業開始できるんでしょうかね。まぁ謝罪回りが先ですか。また、新たな問題、食品衛生法違反の他にも産地偽装やら未成年バイトの飲酒やらいろいろ発覚してるみたいですし。おせちが問題にならなければ、お客さんはずっと騙され続けたままだったかもしれない。元々の体質なんでしょうね。