すべての夢のたび。

1日1記事ぐらいな感じでいきたい雑記ブログ

渚のロブスター少女(というか、またファンレター?)

渚のロブスター少女 (ファミ通文庫)

渚のロブスター少女 (ファミ通文庫)

やっと読みました。

まず、著者の人の名前がいいなぁ。「あきさか あさひ」。これはきっと良い名前なのに違いないですよ。よくわかんないけど(笑)。

んでまぁ、イラスト買いなので、MATSUDA98さんについて書こうと思うんですが、以降マツダさんという表記にします。と言うのはこの記事を一番多く読むのはわたしなわけですが(何度も推敲するので)、そのたび「まつだきゅーじゅーはちさん」「まつだきゅーじゅーはちさん」と頭の中で読み上げが発生するからでした。なのでマツダさん。


さて、ロブスター少女の名前は「みお」。兄の作ったロブスター型のなんかそれっぽいスーツを着用し、正義のために戦うというか海難救助をします。このみおが……表紙じゃ気づかなかった……エビ型ツインテール! 髪留めが丸いおっきい赤いボールでエビの目になってます。あとツノっぽいとこがあったりツインテールの先が跳ねっかえりだったりで、なんかもうエビ。そして口絵をめくると……スク水キタ────!!(笑)  さらに本文中のカットでは、全身(ひざから上)のショットでスク水みお(しかもあおり目のアングル!)を描くマツダさん。もしわたしがマンガだったら、右手は前に伸ばしてこのページを開いて持ってて、左手は肘を横にあげて手の甲を額に付け、後方へ傾いたその背後に「くらっ」とか擬音が出てるところです。まずいってマツダさん。3秒も正視していられません。なんだかいけないことをしている気がしてきます。

ものがたりは、きっとなんか遠い地球。聡明で美青年でマッドサイエンティスト(白衣・メガネ)で妹思いな兄、真太郎。その兄を慕う「みお」の着るインナースーツはスクール水着型。さらに膝上までの白いソックスと肘までの白い手袋、おまけにロブスターのバッテリーパックは赤いランドセル型と、もう、「こんなのってないよ!!」

「……お兄ちゃん、スクール水着好きなの?」
「まあな」
「……ちょっと変態っぽいかも」
「まあな」

なのにかわいいと言われて喜ぶみお、兄が大好きなんでした。なんかもうさー、わたしの住む世界から次元跳躍を20回くらい繰り返してやっと辿り着く別の太陽系の話だと思います(笑)。

「第6回えんため大賞」の優秀賞受賞作とのことです。少女の成長もの、らしい。悪い人が誰も出てこない、誰も死なない、やさしい話。こういう話は大好きです。あと、悪い人が出てきていっぱい人が死ぬ話も大好き。どっちも好き(笑)。この話はみおがけなげなとこがいいし、兄のキャラクターもいいし、あとイルカがいい。イルカ好きなんですよ。ジョン・C・リリー博士ファンですし、わたし。で、出てくるみんながやさしい。わたしが嫌いになる要素が何もなかった。次回作も頑張ってほしいと思います。

んでマツダさんの絵がいっぱい見れて嬉しいわけですよ(笑)。絵についての知識がないので、持ってる言葉で適当に語ってみます。マツダさんは線が綺麗です。シンプルな絵柄だから、線が曲がってると目立ってしまうと思うんだけど、すっごく「正しい線」が選び取られてる気がする。これがたぶん「デッサン力がある」ということなんじゃないかなぁ(多分、こういう絵柄じゃなくてもっとリアルっぽいのも実は描けるんじゃないでしょうか)。あとはなんだろう、いろんなマンガ家さんの絵を見てると、この人とこの人は似てる、って無意識にカテゴライズしちゃうんですが、わたしの中ではマツダさんはユニークであって、誰にも似てないなぁと思います。


マツダさんのblogに付いてたコメントで、「え?」って思ったのがあったんですが、どうもわたしは根に攻撃性があるようで、おしとやかに異議を唱える文章が書けなかったので、ちょっとこちらで。いい雰囲気を壊しちゃ申し訳ないですし。

わたしはマツダさんの絵を「なごみ系・癒し系」と思ったことは一度もなかったので、そう捉える人がいることにちょっと驚きました。もちろん癒されたり和まされたりしたこともあるけど、そういう系統の絵じゃないと思う。じゃあ何?って言われると、ずっと探してるのにまだ表現できる言葉が見つからない。こういうとマツダさんが喜んでしまうに違いないのだけど、モーニング娘。のPVを見て感じるものに近いなにかを感じます。ピンキー好きってのもなんかわかる。

あとは「売れてくると変わっちゃう人が多いけどマツダさんは変わってない」云々。音楽誌とかによく見られる言い回しだけど、好きじゃない。「その、変わったのって、誰?」って言いたくなります。わたしは長い時間を掛けて、なるべく「期待しない」生き方を身に染ませてきました。そしてマツダさんにも何も期待してません。マツダさんの作品には街中で偶然に出会う。だからいつだってわたしにはタナボタでプレゼントであって、感想は「ちょっと嬉しい」か「嬉しいっ!」か「すっごい嬉しい!!」のどれかになります。もしわたしがマツダさんの絵を好きじゃなくなることがあったとしたら、それはマツダさんじゃなくてわたしが変わったんだと思う、ので、自分が信じてるとおりにやっていただければそれだけでほんと充分だなぁと。いや、あのフォトフレームだけでもずっと生きていける気もしてるんですけど(笑)。